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許認可・資格(美容所登録)

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の資格が必要な施術メニューの線引き

最終更新: 2026年7月2日

「整体」「リラクゼーション」「もみほぐし」「マッサージ」——サロンや店舗の看板やメニュー表には、似たような言葉が並んでいます。実際に検索してみても「無資格でも整体はできる」という情報と、「マッサージと名乗るには資格が必要」という情報が混在していて、どこまでが無資格でできる範囲なのか分かりにくいと感じている方は多いはずです。

結論から言うと、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(以下「あはき」)は国家資格であり、資格保有者以外がこれらの名称を用いたり、関連する独占的な業務を行ったりすることには法律上の制約があります。ただし、個別の施術やメニュー名がどちらに該当するかの線引きは、表現の仕方や施術内容によってグレーになりやすく、最終的な適法性の判断は行政(保健所・所轄庁)や専門家の確認が必要な領域です。本記事は一般的な整理を目的としたものであり、個別ケースの適法性を保証するものではありません 。

なお、サロンの開業手続き全般(美容所登録の要否、開業届、集客の始め方など)を横断的に知りたい方は、まず全体像を掴める記事をご覧ください。

サロン開業ロードマップ完全ガイド

本記事では、開業手続き全体ではなく「資格が必要な施術メニューとそうでないメニューの線引き」という一点に絞って、実務で使えるレベルまで掘り下げます。

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(あはき)とは何か

3つの国家資格の概要

「あはき」とは、以下3つの国家資格の総称です。

  • あん摩マッサージ指圧師:手技によって身体をもみほぐしたり指圧を行ったりする施術者の資格
  • はり師:はり(鍼)を用いた施術を行う資格
  • きゅう師:きゅう(灸)を用いた施術を行う資格

これらは「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」(通称:あはき法)を根拠法とする国家資格です〔出典: 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/ (参照2026-06-29)〕。具体的な条文の適用範囲や最新の法改正状況については、必ず厚生労働省や所轄の担当窓口で最新情報をご確認ください 。

「名称独占」と「業務独占」の違い

あはきの資格を理解するうえで重要なのが、「名称独占」と「業務独占」という2つの考え方です。

  • 名称独占:資格を持たない者がその名称(例:「マッサージ師」等の紛らわしい名称)を名乗ることが制限される考え方
  • 業務独占:資格を持たない者がその業務そのものを行うことが制限される考え方

あはきの資格については、「マッサージ」という言葉の使用や、あん摩・指圧に類する施術の業務範囲をめぐって、名称独占的な側面と業務独占的な側面の両方が議論される領域であり、実務上どこまでが「資格者でなければ行えない業務」に当たるかは、施術内容・表現方法・個別の事情によって判断が分かれることがあります。この整理は専門家(弁護士・行政書士等)や所轄の行政窓口によっても解釈が分かれ得る論点であるため、本記事の説明は一般的な考え方の紹介にとどめ、個別の適法性の判断は必ず専門家・所轄窓口にご確認ください 。

資格取得のルート(概要)

あはきの資格を取得するには、一般的に専門の養成校(専門学校・大学等)で所定の期間就学し、国家試験に合格する必要があるとされています。具体的な修業年限・学費・カリキュラム内容は学校によって異なり、年々変わる可能性もあるため、正確な情報は各養成校や厚生労働省の情報でご確認ください 。

無資格でもできる施術・できない施術の考え方

「医業類似行為」という概念

法律上、あん摩・マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復などに類似した行為は「医業類似行為」と呼ばれることがあります。医業類似行為の一部は資格保有者以外が行うことに制約があるとされ、身体への影響が大きい行為や、医師の診断・治療に類する行為との線引きも論点になります。医師法との関係も含め、この分野は専門的な法解釈を要する部分が大きく、本記事では概念の紹介にとどめます。個別の施術が医業類似行為に該当するかどうかの判断は、必ず弁護士等の専門家や所轄行政にご確認ください 。

一般的に無資格対応とされることが多い例

業界の実務上、以下のようなメニュー・表現は、あはきの資格がなくても提供されているケースが多いとされています。ただし、これは「絶対に無資格で問題ない」ことを保証するものではなく、施術内容・強度・表現方法によって評価が変わり得る点にご注意ください 。

  1. もみほぐし:リラクゼーション目的の軽い手技
  2. リラクゼーションマッサージ(表現に注意):癒し・リフレッシュ目的を前面に出したメニュー ※「マッサージ」という語自体の使用可否は議論があるため要確認
  3. リンパケア・リンパドレナージュ(表現に注意):医療的な「リンパ浮腫治療」等の表現は避けるべきとされる
  4. ストレッチ・ボディケア:柔軟性向上を目的とした運動介助的な施術
  5. 足つぼ(リフレクソロジー):民間資格・独自研修による技術提供が一般的

グレーになりやすい典型例

一方で、以下のような施術・表現は解釈が分かれやすく、無資格での提供がリスクとなり得る典型例として挙げられることが多い領域です 。

  1. 骨格矯正・骨盤矯正を明言する表現:「骨格を矯正する」「歪みを治す」といった表現は、医療行為的なニュアンスを含みやすい
  2. 症状名を用いた説明:「腰痛が治る」「肩こりが改善する」など、疾患・症状の治療効果を示唆する表現
  3. ボキボキ系施術(関節への急激な力を加える手技):身体への影響が大きく、資格や技術要件が問題になりやすい
  4. 「マッサージ」の名称そのものの使用:業態やメニュー名に「マッサージ」を用いること自体の可否は論点になりやすい
  5. 診断的な説明:「これは椎間板ヘルニアです」等、医師の診断に類する説明を行うこと

これらはあくまで一般的な傾向の整理であり、個別の適法性を判断するものではありません。表現や施術内容に不安がある場合は、必ず弁護士・行政書士等の専門家、または所轄の保健所・行政窓口に確認してください 。

有資格・無資格・隣接資格の比較表

なお、身体への施術に関する隣接資格として「柔道整復師」があります。柔道整復師は骨折・脱臼・打撲・捻挫等に対する施術(応急処置を含む)に関わる国家資格で、あはきとは根拠法・業務範囲が異なります。柔道整復師法の詳細についても、本記事では概要紹介にとどめます 。

以下は、資格・業態区分ごとの一般的な違いを整理した表です。個別の解釈が分かれる部分には注記を付けています。

区分根拠法資格要否使える名称の考え方業務範囲の考え方
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師あはき法国家資格が必要とされる領域を含む「マッサージ」等の名称使用は資格に関連づけて議論されることが多い(要確認)あん摩・指圧・マッサージ、はり、きゅうによる施術。範囲の細部は解釈により異なる
柔道整復師柔道整復師法国家資格が必要「整骨院」「接骨院」等の名称は資格と関連づけられることが多い骨折・脱臼・打撲・捻挫等への施術(応急手当を除き医師の同意が必要な場合がある等、詳細は要確認)
無資格の整体・リラクゼーション・もみほぐし店資格を必須とする直接の法律は一般的にないとされるが、医業類似行為・薬機法・景品表示法等の周辺規制は適用され得る国家資格は不要とされることが多いが、施術内容によっては別途の制約が生じ得る「整体」「リラクゼーション」「もみほぐし」等の名称が一般的。「マッサージ」「治療」等の語の使用は注意医業類似行為や疾患治療を示唆しない範囲での癒し・リフレッシュ目的の施術にとどめることが望ましいとされる

あはき資格者・柔道整復師・無資格整体の業務範囲を対比する図解
あはき資格者・柔道整復師・無資格整体の業務範囲を対比する図解

上記表は一般的な傾向を整理した参考情報であり、法的な適法性を保証するものではありません。実際の運用・表現については必ず専門家・所轄窓口にご確認ください 。

NGワード→言い換え表現チェックリスト

メニュー表・チラシ・SNS・予約サイトの説明文で使う言葉は、資格の有無だけでなく景品表示法(優良誤認表示の禁止)や薬機法(効果効能の標榜規制)の観点からも注意が必要です。「治る」「改善する」など効果を断定する表現は、施術の種類や資格の有無にかかわらず、事実に基づかない優良誤認表示や誇大な効果効能表示とみなされるリスクがあるとされています〔出典: 消費者庁 景品表示法 https://www.caa.go.jp/ (参照2026-06-29)〕。個別の表現が規制に抵触するかどうかの最終判断は、必ず弁護士等の専門家にご確認ください 。

以下は、実務でよく見かけるNG表現と、比較的安全とされやすい言い換え例の一覧です。ただし、言い換え例も業種・自治体・案件ごとに評価が変わる可能性があるため、「絶対に問題ない」表現として保証するものではありません 。

NG表現(注意が必要)言い換え例(比較的使われやすい表現)理由
マッサージで腰痛が治ります疲れやコリが気になる方へのもみほぐしメニューです疾患名を挙げた治療効果の断定は避けるべきとされる
歪みを矯正し姿勢が改善します姿勢を意識したボディケアを行います「矯正」「改善」は医療的な効果を示唆しやすい
ボキボキ矯正で骨盤が正常に戻ります骨盤まわりを意識したストレッチメニューです施術内容自体のリスクに加え、効果断定も重なるため
このコリは病気のサインですお身体の状態は個人差がありますので、気になる症状は医療機関へご相談ください診断行為に類する説明は避けるべきとされる
施術1回で完全に痛みがなくなります施術後はすっきりとした感覚を得られる方が多いメニューです効果の保証・断定表現は景品表示法上のリスクがあるとされる
医療レベルの技術で治療しますリラクゼーション目的の癒しの時間を提供します「治療」「医療」は医業を想起させる表現

チラシ・SNS投稿・予約サイトのメニュー説明文は、店主本人だけでなくスタッフやアルバイトが作成することもあるため、投稿前のダブルチェック体制を作ることが実務上のポイントです。過去の投稿も定期的に見直し、古い表現が残っていないか確認することをおすすめします。

開業・運営でつまずきやすい実務チェックリスト

あはき資格の要否や表現に関して、開業後に見落としがちなポイントを整理しました。

  • 資格証の管理・提示:あはき資格保有スタッフが在籍する場合、資格証の写しを店舗で管理し、必要に応じて提示できる体制を整えているか
  • メニュー名の見直し:「マッサージ」「治療」「矯正」等、資格・医療行為を想起させる語がメニュー名に残っていないか
  • 広告・SNS表現の確認:ホームページ・予約サイト・SNS・チラシの説明文に効果断定表現が残っていないか、定期的に棚卸しをしているか
  • 有資格・無資格スタッフの役割区分:同じ店舗内に資格保有者と無資格者が混在する場合、それぞれが提供できるメニューを明確に分けて管理しているか
  • 口コミ・お客様の声の管理:お客様が投稿する口コミの中に「治った」「治療してもらった」等の表現が含まれていないか、必要に応じて配慮しているか
  • 契約書・同意書の整備:施術前の説明内容や同意事項を書面・データで残しているか
  • 自治体・保健所への確認履歴:表現や業態について自治体に確認した内容・回答日を記録として残しているか

保健所や自治体によって、同じ表現・業態に対する解釈や指導方針が異なる場合があります。摘発事例や行政指導の具体的な件数・内容については本記事では取り上げず、一般論の範囲にとどめています。開業前・メニュー変更前には、必ず所轄の保健所・行政窓口に個別相談することを強くおすすめします 。

VANNAの予約機能への実務落とし込み

ここまで見てきたように、あはき資格の有無によって「提供できるメニュー」「使える表現」が変わるため、予約管理の実務でも工夫が必要になります。

例えば、有資格スタッフが担当するメニューと無資格スタッフが担当するもみほぐし系メニューを、予約システム上で別枠として登録しておくと、指名予約や所要時間の設定と合わせて、お客様にも社内的にも区別がつきやすくなります。VANNAの候補日予約(全プランで利用可)や24時間ネット予約(Maxプラン以上、時間枠・指名予約・所要時間から空き枠を自動計算)では、メニューごとに名称・説明文・所要時間を個別に設定できるため、こうした区分管理の受け皿の一つとして選択肢になります。

メニューの説明欄には、資格区分に応じたひとこと(例:「もみほぐし専門メニューです」「国家資格保有スタッフによる施術です」等)を添えておくと、お客様への説明の透明性という観点でも役立ちます。あわせて、VANNAにはメニュー説明文などの入力時にNG表現(薬機法・景品表示法に抵触しやすい語句)を簡易的に注意表示する機能もありますが、これはあくまで入力時の気づきを補助する簡易チェック支援であり、法令適合そのものを保証するものではありません。最終的な表現の適法性判断は、必ず専門家・所轄窓口にご確認ください 。

なお、VANNAの利用にあたっては、申込時にクレジットカード登録が必要であること、サポートはメール中心で電話サポートはないこと、他社の予約・顧客管理サービスからのデータの自動移行機能はなく多くの場合CSV取込による手作業が発生すること、SMS通知には対応しておらずLINE連携はMaxプラン以上での提供であることなど、導入前に知っておきたい制約もあります。予約・販売そのものにVANNA側の手数料はかかりませんが、料金プランやキャンペーン条件は変更される可能性があるため、最新の内容は必ず公式サイトの料金ページでご確認ください〔出典: VANNA公式 https://at-vanna.com/features (参照2026-06-29)〕。

VANNAの予約メニュー編集画面でメニュー名・説明文・所要時間を入力しているイメージ
VANNAの予約メニュー編集画面でメニュー名・説明文・所要時間を入力しているイメージ

よくある質問(FAQ)

Q1. 整体師を名乗るのに国家資格は必要ですか? 「整体」という言葉自体は、一般的にあはき法上の国家資格を必須とする名称ではないとされていますが、施術内容や表現によっては医業類似行為や資格関連の規制と関わる場合があります。開業前に所轄の保健所・行政窓口、または専門家に確認することをおすすめします 。

Q2. 無資格でも「マッサージ」と名乗って営業できますか? 「マッサージ」という語の使用については、あはき資格との関連で議論がある領域です。無資格での使用が問題視されるケースがあるとされているため、「もみほぐし」「ボディケア」等の代替表現を検討し、不安がある場合は専門家・行政窓口に確認することを強くおすすめします 。

Q3. リラクゼーションともみほぐしは同じ扱いですか? どちらも一般的には無資格対応が多いメニューとされていますが、名称が同じでも施術内容(強さ・手技の種類・説明の仕方)によって評価が変わり得ます。メニュー名だけでなく実際の施術内容と説明文もあわせて確認することが大切です 。

Q4. 整体・リラクゼーション店の開業に許可や美容所登録は必要ですか? 美容所登録は美容師法上の「美容」に該当する業務(主にヘアカット等)に関わる制度であり、整体・リラクゼーション業態がそのまま対象になるとは限りません。ただし業態や提供メニューによって扱いが異なる場合があるため、開業前に所轄の保健所に個別確認することをおすすめします。開業手続き全般については別記事もあわせてご覧ください 。

サロン開業ロードマップ完全ガイド

Q5. 保健所から表現やメニューについて指摘を受けることはありますか? 自治体・保健所によって解釈や指導の運用が異なる場合があり、一律の基準を示すことは困難です。開業前・メニュー変更前に所轄の窓口へ相談し、指摘を受けた場合は速やかに是正することが望ましいとされています 。


本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的判断や適法性を保証するものではありません。実際の開業・運営にあたっては、必ず所轄の保健所・行政窓口、および弁護士・行政書士等の専門家にご確認ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

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