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初期定着・テンプレ集

日本政策金融公庫 創業計画書の書き方テンプレ・記入例(サロン開業版)

最終更新: 2026年7月2日

美容室・ネイルサロン・まつげサロン・エステ・リラクゼーション/整体など、個人・零細サロンの開業にあたって多くのオーナーが利用を検討するのが「日本政策金融公庫(日本政策金融公庫)」の創業融資です。その審査で必ず提出を求められるのが「創業計画書」。この記事では、サロン開業を前提に、創業計画書の各項目の書き方・記入例・審査で評価されやすいポイントを、実務目線でテンプレ化して解説します。

なお本記事は、開業準備全体(物件・資金・集客・リピート施策など)を横断的に扱う「サロン開業ロードマップ完全ガイド」の一部を、創業計画書という一つの書類に絞って深掘りするものです。開業準備の全体像を先に押さえたい方は、まずそちらをご覧ください。

サロン開業ロードマップ完全ガイド

1. 創業計画書とは何か・サロン開業になぜ必須か

創業計画書とは、これから開業する事業の「動機・経歴・商品サービス・資金計画・売上見通し」などを1枚(裏表)にまとめた書類で、日本政策金融公庫の「新規開業資金」など創業向け融資を申し込む際に、原則として提出が必要とされています。

日本政策金融公庫の融資審査における位置づけ

創業計画書は、担保や保証人を立てにくい創業者にとって、事業の実現可能性・返済能力を審査担当者に伝える中心的な資料と位置づけられています。特にサロン業のような個人事業では、決算書などの実績がまだ存在しないため、この1枚の説得力が審査結果に大きく影響すると一般に言われています。

審査では主に以下のような観点が見られると言われています。

  • 自己資金の状況(いくら自分で準備し、その資金がどのように形成されたか)
  • 経営者本人の実務経験・技術力(美容師免許やサロン勤務歴など)
  • 事業計画の数字の整合性(売上見通しと資金計画にムリがないか)
  • 資金使途の明確さ(見積書などの裏付けがあるか)

これらはあくまで一般的に言われている評価観点であり、実際の審査基準や運用は個別の融資担当者・支店により異なる場合があります。詳細は必ず日本政策金融公庫の窓口や、商工会議所・よろず支援拠点等の公的相談窓口で確認してください。

提出先・様式の入手方法

創業計画書の様式は、日本政策金融公庫の公式サイトから無料でダウンロードできます。業種によっては「創業計画書」の他に、飲食業・美容業などの業種別の記入例も公開されている場合があるため、公式サイトの「創業計画書」ページで最新の様式・業種別記入例を確認することをおすすめします〔出典: 日本政策金融公庫公式サイト https://www.jfc.go.jp/ (参照2026-06-29)〕。

様式は法人・個人事業どちらの申込でも共通して使われることが一般的ですが、申込内容(新規開業資金、女性・若者/シニア起業家支援資金など制度の種類)によって求められる添付書類が異なる場合があるため、申込前に管轄の支店へ確認すると安心です。

創業計画書の記入例サンプル(サロン版)
創業計画書の記入例サンプル(サロン版)


2. 記入前に準備するもの(チェックリスト)

創業計画書は思いつきで埋められるものではなく、事前に集めておくべき資料があります。以下を先に揃えておくと、記入時に数字の根拠に迷いません。

準備するもの用途・ポイント
物件の見積書・賃貸借契約書(案)敷金・礼金・保証金・内装工事費などの設備資金の根拠に使う
内装・設備の見積書施術ベッド・シャンプー台・空調・美容機器等の金額根拠
資格証明書のコピー美容師免許など、業種に応じて必要な資格の証明
職務経歴書・履歴書サロン勤務歴、役職、技術者としての実務年数の整理
自己資金の通帳コピー(直近6か月~1年程度)自己資金の「出どころ」を裏付ける資料として重視される傾向
借入がある場合の返済予定表「お借入の状況」欄の記入に必要
家賃・光熱費など固定費の資料運転資金の内訳を具体的に積み上げるため
ホームページ・SNS・チラシ案など集客導線の資料「取扱商品・サービス」「事業の見通し」欄の説得力を補強
仕入先・取引先の情報商材・薬剤・消耗品の仕入先リスト

これらは公庫が明示的に「必須」としているものと、実務上「あると審査がスムーズになりやすい」とされるものが混在しています。最終的な必要書類は申込先の支店・制度により異なるため、公式サイトまたは窓口で必ず確認してください。


3. 【項目別】創業計画書の書き方・記入例

ここからは創業計画書の各項目について、サロン開業を前提にした書き方と記入例を解説します。

①創業の動機

「なぜこの事業を始めるのか」を審査担当者が理解できる言葉で書く欄です。抽象的な想いだけでなく、実務経験・技術・数字に紐づけて書くと説得力が増すと一般的に言われています。

文例パターンA(勤務経験ベース)

美容専門学校卒業後、都内サロンで◯年間、スタイリストとして勤務。担当customer数は月間平均◯名、指名率◯%を維持してきた。今後は自身の技術と接客スタイルを活かし、地域密着型の少人数制サロンとして独立し、丁寧なカウンセリングと再現性の高い施術で長期的に通っていただけるサロンを目指す。

文例パターンB(顧客ニーズ着眼ベース)

勤務先サロンで、忙しい子育て世代のお客様から「予約の取りやすさ」「短時間で仕上がる施術」への要望を多く受けてきた。この課題を解決するため、ネット予約対応と時短メニューを軸にしたサロンを開業し、地域の子育て世代を中心に支持されるサロンづくりを行う。

いずれも「経験→気づき→事業アイデア」という流れで一貫させることがポイントです。誇張した表現や根拠のない将来性の断定は避け、実務経験・具体的な数字を軸に書くことをおすすめします。

②経営者の略歴・保有資格

勤務先・年数・役職・実績(担当customer数、売上貢献など)を時系列で整理します。美容室の開業を予定している場合、美容師免許の有無・取得年は必ず明記が必要です。美容室業(パーマ・カット・カラーなど美容師法上の「美容」に該当する施術)を行うには美容師免許が必要とされていますが、ネイル・まつげエクステ・エステ・リラクゼーション/整体など施術の種類によって法的な資格要件は異なります。まつげエクステンションの装着は、施術内容によっては美容師法上の「美容」に該当すると解釈される場合があり、美容師免許の要否について所轄の保健所・行政窓口の見解が分かれることもあります。この点は業種・施術内容ごとに専門家(弁護士・行政書士)または所轄の保健所へ必ず確認してください。

記入例としては以下のような形が考えられます。

20XX年3月 ◯◯美容専門学校 卒業/美容師免許取得 20XX年4月〜20XX年3月 ◯◯サロン勤務(スタイリスト、指名customer数◯名) 20XX年4月〜現在 ◯◯サロン(店長、売上管理・スタッフ育成を担当)

無資格でも開業可能な業態(ネイル・まつげ・エステ・リラク等の多くは国家資格が法律上必須ではないとされていますが、業界団体の民間資格や講習歴があれば技術の裏付けとして記載すると効果的です。

③取扱商品・サービス/セールスポイント

提供メニュー・価格帯・ターゲット層・差別化ポイントを書く欄です。メニュー表を簡潔に転記し、客単価が分かるようにすると審査担当者にもイメージしやすくなります。

メニュー例施術時間目安想定価格帯
カット+カラー90分¥8,000〜12,000
ジェルネイル(フルカラー)60〜90分¥6,000〜9,000
まつげエクステ(フル)90〜120分¥7,000〜10,000
フェイシャルエステ(60分)60分¥6,000〜10,000
リラクゼーションマッサージ(60分)60分¥5,000〜8,000

※上記の価格帯はあくまで一般的な目安のイメージであり、地域・業態・グレードにより大きく異なります。実際の記入時は近隣競合の相場調査や自店の原価計算に基づき設定してください。

セールスポイントを書く際、効果効能を断定する表現(「必ず痩せる」「シミが消える」「白髪が生えなくなる」等)や、「地域No.1」「業界最高水準」といった最上級表現・優良誤認を招く表現は、薬機法(医薬品医療機器等法)や景品表示法に抵触するおそれがあるため使用を避けてください。創業計画書はあくまで社内・金融機関向け書類ですが、記載内容がそのまま広告文言の土台になりやすいため、開業後の広告表現も見据えて、客観的な事実(使用機器・技術資格・接客時間の長さなど)を中心に書くことをおすすめします。

④取引先・取引関係等

仕入先(薬剤・化粧品・消耗品メーカーや卸)、外注先(予約システムやデザイン制作の委託先等)を記載します。ECサイトでの物販や、事前決済・デポジット(前受金)を導入する予定がある場合は、資金の流れが通常の店頭決済と異なるため、この欄や資金計画欄で触れておくと審査担当者にも事業の全体像が伝わりやすくなります。

なお、前受金・事前決済を伴うビジネスモデルは、資金決済に関する法律(資金決済法)における「前払式支払手段」等の規制対象に該当するかどうかが論点になる場合があります。

⑤従業員数

一人サロンとして開業する場合は「事業主のみ」、家族従業員がいる場合や将来的にスタッフを雇用する予定がある場合はその人数・時期を記載します。将来の増員計画がある場合、その根拠(客数の増加見込みなど)を簡潔に添えると一貫性が出ます。

⑥お借入の状況

事業性・住宅ローン・自動車ローン等の既存借入を正直に記載する欄です。虚偽記載は信用情報の照会等で判明する可能性があるため避けるべきです。借入がある場合も、返済負担率と月商見通しのバランスが取れていれば大きな問題にならないケースも多いとされています。不安がある場合は事前に窓口へ相談してください。

⑦必要な資金と調達方法

設備資金(初期投資)と運転資金(当面の運転費用)を分けて積み上げます。

資金区分項目例金額目安
設備資金内装工事費見積書ベースで記載
設備資金什器・備品(施術椅子、シャンプー台等)見積書ベースで記載
設備資金美容機器・エステ機器見積書ベースで記載
設備資金保証金・敷金・礼金契約書案ベースで記載
設備資金HP制作・予約システム初期費用契約内容に応じて記載
運転資金家賃(数か月分)賃貸借契約書の月額×想定月数
運転資金水道光熱費想定使用量から算出
運転資金消耗品・薬剤仕入月商見込みに対する原価率から算出
運転資金広告宣伝費チラシ・Web広告等の予算
運転資金ITツール・SaaS利用料(HP・予約・販促等)月額固定費として算出(詳細は後述)
運転資金人件費(雇用予定がある場合)想定給与×人数×月数

調達方法の欄では「自己資金」「日本政策金融公庫からの借入」「親族からの借入」などの内訳と合計額を、上記の必要資金と一致させます。この一致がずれていると「資金計画の詰めが甘い」と受け取られる可能性があるため、必ず検算してください。

自宅の一部を改装してサロンを開業する場合、住居用途から店舗利用への用途変更が建築基準法上の制限に抵触しないか、内装・避難経路・消防設備が消防法上の基準を満たすかは、物件の構造・規模・自治体の判断により異なります。改装前に必ず建築士・工務店・所轄の建築指導課・消防署へ確認してください。

資金内訳表(設備資金・運転資金の記入例)
資金内訳表(設備資金・運転資金の記入例)

⑧事業の見通し(月商・利益計画)

創業計画書の中でも特に審査担当者が重視するとされる欄です。感覚的な数字ではなく、以下の積み上げ計算式で根拠を示すことをおすすめします。

月商の積み上げ計算式

月商 = 客単価 × 施術可能席数(または人数) × 稼働率 × 営業日数

例えば、客単価¥8,000、施術可能席数1席(一人サロン)、稼働率60%(1日の稼働可能枠のうち実際に埋まる割合)、月間営業日数24日という前提であれば、大まかな目安として月商は「¥8,000×1×0.6×24日=¥115,200/日相当の考え方を1日あたりの回転数に応じて拡張」というように、1日に対応できる客数(回転数)も加味して計算します。実際には「客単価×1日の平均施術客数×営業日数」という形で計算するとよりシンプルです。

変数内容記入時のポイント
客単価メニュー構成から算出した平均単価割引クーポンや物販売上も加味するとより実態に近づく
施術可能席数・1日の対応客数一人サロンなら1人あたりの1日の対応可能数施術時間と営業時間から逆算する
稼働率予約枠のうち実際に埋まる割合開業直後は低め(例:30〜50%)、軌道に乗った後は高め、と段階的に見積もると自然
営業日数月間の営業日数定休日・繁忙期の違いも考慮

業種別の客単価はサロンの立地・グレード・メニュー構成により大きく異なるため、以下はあくまで一般的な目安のイメージとして参考にしてください。

業種客単価の目安(イメージ)
美容室(カット中心)¥6,000〜12,000程度
ネイルサロン¥5,000〜9,000程度
まつげサロン¥6,000〜10,000程度
エステサロン¥6,000〜15,000程度
リラクゼーション・整体¥4,000〜8,000程度

上記の数値は地域差・グレード差が大きいため断定はできません。開業予定地の競合調査や自店の原価計算を基に、必ず独自の数字を作成してください。

月商を算出したら、そこから原価(材料費・薬剤費)、家賃、人件費、水道光熱費、広告宣伝費、ITツール利用料などの経費を差し引いて利益計画を立てます。

経費項目内容
売上原価薬剤・消耗品・仕入商材など
地代家賃店舗の家賃
水道光熱費電気・水道・ガス
広告宣伝費チラシ・Web広告・SNS運用費等
ITツール利用料HP・予約システム・顧客管理等のSaaS利用料
人件費スタッフ雇用がある場合の給与
支払利息借入がある場合の利息負担
その他経費消耗品費、通信費等

月商積み上げ計算式の図解
月商積み上げ計算式の図解


4. 業種別の記入ポイント(資格・法令の違いを簡潔に整理)

創業計画書の骨格は業種共通ですが、資格・法令面で押さえるべきポイントが業種ごとに異なります。

  • 美容室:カット・パーマ・カラーなどの施術を行うには美容師免許が必須です。無資格での営業は美容師法違反となる可能性があるため、経営者略歴欄に免許取得年・登録内容を明記してください。
  • ネイルサロン・エステサロン・リラクゼーション/整体:多くの施術は法律上の国家資格が必須とされていませんが、民間資格や講習歴があれば技術力の裏付けとして記載すると効果的です。ただし整体・リラクゼーションの一部施術が、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師等(いわゆる「あはき法」)の業務範囲に抵触しないかは施術内容により判断が分かれる場合があるため、開業前に所轄の保健所や専門家に必ず確認してください。
  • まつげエクステ(まつげサロン):まつげエクステンションの装着行為は、美容師法上の「美容」に該当すると解釈される場合があり、美容師免許が必要とされるケースがあります。この解釈は自治体・保健所により運用が異なる場合があるため、開業予定地の所轄保健所へ必ず事前確認してください。

自宅サロンの場合の注記

自宅の一室・一部をサロンとして開業する場合、特定商取引法上、通信販売や特定の取引類型に該当する場合は事業者の住所・電話番号等の表示義務が生じることがあります。プライバシー保護の観点から、住所は原則公開としつつも「ご予約確定後に詳細住所をご案内します」といった配慮運用を行っているサロンも見られますが、この運用が特定商取引法上の表示義務との関係でどこまで許容されるかは、取引形態(通信販売に該当するか否か等)によって判断が分かれ得るため、断定はできません。表示義務の詳細は消費者庁の特定商取引法ガイド等を確認の上、最終的には専門家(弁護士・行政書士)に相談することをおすすめします〔出典: 消費者庁 特定商取引法ガイド https://www.no-trouble.caa.go.jp/ (参照2026-06-29)〕。

なお、顧客の氏名・住所・連絡先等を管理する顧客台帳を整備する場合、個人情報保護法上の適切な取得・利用・管理が求められます。詳細は個人情報保護委員会のガイドラインを参照してください。また、事前決済やキャンセル料規定を設ける場合は、消費者契約法上、消費者に一方的に不利な条項(過大な違約金条項など)が無効となる可能性がある点にも留意が必要です。


5. 審査で評価されやすい書き方・よくある減点例

一般的に、創業計画書で評価されやすい書き方・減点されやすい書き方には以下のような傾向があると言われています。

評価されやすい書き方の傾向

  • 数字に根拠がある(見積書・通帳・過去の実績データなど裏付け資料とセットになっている)
  • 自己資金の出どころが明確(コツコツ貯蓄してきた履歴が通帳から確認できる、等)
  • 集客導線が具体的(「頑張って集客する」ではなく、どの媒体で・どんな価格帯で・どう予約を受けるかまで書かれている)
  • 経験と事業内容に一貫性がある(勤務経験・技術・ターゲット層・メニューがストーリーとしてつながっている)

減点されやすい書き方の傾向

  • 売上見通しの根拠が「頑張ります」など精神論に終始している
  • 自己資金の裏付けが曖昧(急に大きな入金がある、出どころ不明の現金など)
  • 資金使途の内訳が大雑把で、必要資金の合計と調達方法の合計が一致していない
  • 競合・立地の分析がなく、価格設定の根拠が不明

「取扱商品・サービス」欄や「事業の見通し」欄は、単に価格表を貼るだけでなく、集客導線をどう設計しているかまで書くと説得力が増します。例えば、ノーコードで作成した独自ドメインのホームページを開業前から用意している、24時間いつでも空き枠が自動計算されるネット予約(候補日予約自体は無料プランを含む全プランで利用可)を導入予定である、開業後は休眠客や誕生日タイミングでの自動販促配信で再来店を促す設計にしている、といった具体的な集客・稼働率向上の仕組みを1〜2文で添えると、「稼働率◯%」という数字が単なる願望ではなく、実行可能な仕組みに裏付けられた見通しであることを示しやすくなります。


6. SaaS/ITツール費用を資金計画にどう書くか

近年はホームページ制作・予約管理・顧客管理・販促配信などをまとめて担うオールインワンSaaSを活用するサロンが増えており、これらの月額利用料は運転資金の固定費として資金繰り表・創業計画書の経費欄に組み込むのが実務上一般的です。個別に「HP制作費」「予約システム利用料」「顧客管理システム利用料」を別々に見積もるより、統合ツールの月額費用をまとめて1行で計上した方が資金計画がシンプルになるケースもあります。

VANNAのようなサロン向けオールインワンSaaSを例に、運転資金の固定費見積りに組み込む場合のイメージは以下の通りです。

プラン月額(税込)主な機能範囲
Pro¥3,300ノーコードHP作成、候補日予約、来店前メールリマインド、顧客台帳(基本機能)
Max¥5,500Proの内容に加え、24時間ネット予約(自動空き枠計算・ダブルブッキング防止)、事前決済/デポジット、電子カルテ、通販/物販EC、自動販促配信・ポイント会員、LINE連携、口コミ依頼自動化、経営ダッシュボード、独自ドメイン等
Max+¥11,000Maxの内容に加え、大容量・多店舗向け機能、ロール権限・監査ログの拡張等

初期費用は0円、予約・販売におけるVANNA側の手数料も0円です(事前決済を利用する場合のStripe決済手数料は店舗負担で別途発生します)。このように「初期費用0円+月額固定費」という構成であれば、開業時の設備資金に計上せず、運転資金(月額経費)の中に組み込む形で資金繰り表を作成できます。

なお、VANNAは2026年7月31日申込分まで、通常1か月の無料期間を2か月に延長するプレオープン特典を実施しており、トライアル期間中の解約は無料・縛りなしとされています。ただし、こうした期間限定の特典・料金・提供機能は今後変更される可能性があるため、資金計画に組み込む際は必ず公式の料金ページで最新情報を確認してください〔出典: VANNA公式 https://at-vanna.com/pricing (参照2026-06-29)〕。

ツール選定にあたっては費用面だけでなく、サポート体制も資金計画・運営リスクの一部として考慮すべき点です。例えばVANNAはメール中心のサポート体制で電話サポートは提供しておらず、他社サービスからの顧客データ等の自動移行機能もないため、乗り換え時はCSV取込等での手作業が発生する点、SMS通知には対応しておらずLINE連携はMaxプラン以上での提供となる点は、利用検討時に把握しておくべき制約です。他のツールとの比較は各社の公式情報を確認の上、自店の運営スタイルに合うかどうかで判断することをおすすめします。

提出前チェックリスト
提出前チェックリスト


7. 記入例サンプル(表形式・記入イメージ)

業種によって記入のニュアンスがどう変わるか、差分を中心に整理します。

項目美容室の記入イメージネイル・まつげ(自宅開業)の記入イメージエステ・リラク・整体の記入イメージ
創業の動機サロン勤務での指名実績・技術力を軸に独立自宅サロンならではの少人数・プライベート感を訴求ボディケア・心身のリラックスへのニーズへの着眼
経営者の略歴美容師免許取得年・勤務歴を明記ネイル/まつげ関連の講習歴・実務経験を明記(まつげは資格要否を要確認)整体・リラク関連の講習歴、あはき法上の資格有無を明記(該当する場合)
取扱商品・サービスカット・カラー・パーマ等のメニュー表ジェルネイル・まつげエクステ等のメニュー表、自宅ならではの少人数対応時間フェイシャル・ボディ・整体等のメニュー表と施術時間
必要な資金内装工事費が比較的大きい自宅改装費(用途変更や消防法上の確認が必要な場合あり)、什器費は比較的小さい施術ベッド・機器費が中心
事業の見通し客単価やや高め、席数複数を想定するケースも一人施術のため回転数に上限、稼働率の見積りが重要施術時間が長めのメニューが多く、1日の対応客数は少なめになりやすい

自宅サロンで開業する場合、特定商取引法上の住所表示義務との関係を踏まえた運用(住所は原則公開としつつ予約確定後に詳細案内する等)についても、業態や取引形態に応じて事前に確認しておくことをおすすめします(詳細は前章参照)。


8. 提出後の流れ・面談で聞かれること

創業計画書を提出した後、一般的には書類審査に続いて、担当者との面談が設定されることが多いとされています。面談では創業計画書に書いた内容について、より詳しく質問されることが一般的です。

面談準備チェックリスト

  • 創業の動機を自分の言葉で1〜2分程度で説明できるようにしておく
  • 自己資金の出どころ(いつから、どうやって貯めたか)を具体的に説明できるようにしておく
  • 立地を選んだ理由(競合状況、ターゲット層、家賃負担とのバランス)を説明できるようにしておく
  • 集客方法(HP・予約導線・SNS・チラシ等)を具体的に説明できるようにしておく
  • 売上見通しの計算根拠(客単価・稼働率・営業日数)をすぐに答えられるようにしておく
  • 資格証明書・見積書・通帳原本など、必要な持参書類を確認しておく
  • 借入がある場合はその状況と返済計画を正直に説明できるようにしておく

面談でよく聞かれる質問としては、「自己資金はどのように準備したか」「なぜこの立地を選んだのか」「集客はどう行うのか」「未経験の業務(経理・広告等)はどう対応するのか」といった項目が一般的に挙げられますが、実際の質問内容は担当者・案件により異なります。不安な場合は事前に商工会議所や中小企業診断士等の専門家に模擬面談を依頼するのも一つの方法です。


9. よくある質問(FAQ)

Q. 創業計画書は手書き・PC作成どちらがよいですか? A. 手書き・PC作成のどちらでも受理される点は変わらないとされていますが、数字の修正やコピーのしやすさから、PC(Excelやワード等)で作成する方が実務上は主流になっているとされています。読みやすさ・誤字脱字のなさは共通して重視されると考えられます。

Q. 自己資金がほとんどない場合でも申し込めますか? A. 自己資金の要件は融資制度の種類によって異なり、時期によっても内容が変わる可能性があるため、最新の制度内容を公式サイトまたは窓口で必ず確認してください。自己資金が少ない場合は、親族からの支援や、事業計画の精度を高めることで補う工夫をしているケースもあると言われています。

Q. 未経験の業種でも創業融資は通りますか? A. 業種未経験でも申込自体は可能とされていますが、実務経験・技術力の証明が難しくなるため、審査上不利になりやすいと一般的に言われています。フランチャイズへの加盟や、開業前の研修・資格取得歴を補足資料として提示するといった工夫が考えられます。

Q. 個人事業と法人、どちらで創業計画書を書くべきですか? A. 創業計画書自体は個人事業・法人どちらの申込でも使用されますが、税務・社会保険・信用力等の観点から個人事業と法人にはそれぞれメリット・デメリットがあります。どちらが適切かは開業予定地・事業規模・将来の展望によって異なるため、税理士等の専門家に相談することをおすすめします。

Q. 創業計画書のテンプレートはどこで入手できますか? A. 日本政策金融公庫の公式サイトから無料でダウンロードできます。業種別の記入例が公開されている場合もあるため、美容業向けの記入例がないか公式サイトで確認してみてください〔出典: 日本政策金融公庫公式サイト https://www.jfc.go.jp/ (参照2026-06-29)〕。

Q. 専門家に相談すべきですか?自分で作成しても大丈夫ですか? A. 自分で作成すること自体は可能ですが、資金計画の妥当性、資格・法令面の確認(美容師法、あはき法、資金決済法、特定商取引法等に関わる論点)、税務面の判断などは専門性が高く、誤った理解のまま進めると開業後にトラブルにつながる可能性があります。中小企業診断士・税理士・行政書士・弁護士など、内容に応じた専門家に相談することを推奨します。


10. まとめ・提出前チェックリスト

創業計画書は、サロン開業の「思い」を審査担当者に伝わる数字とストーリーに変換する書類です。最後に、提出前の最終チェックリストをまとめます。

  • 創業の動機に実務経験・具体的なエピソードが含まれているか
  • 経営者の略歴に必要な資格(美容師免許等)・取得年が正しく記載されているか
  • セールスポイント欄に効果効能の断定表現・最上級表現が含まれていないか
  • 取引先・EC/事前決済の記載がある場合、資金決済法上の論点を確認したか
  • 自宅改装を伴う場合、建築基準法・消防法上の確認を行ったか
  • 必要な資金の合計と調達方法の合計が一致しているか
  • 月商の計算根拠(客単価×客数×稼働率×営業日数)が明記されているか
  • ITツール・SaaS利用料が運転資金の固定費として計上されているか
  • 自宅サロンの場合、住所表示義務との関係を確認したか
  • 添付書類(見積書・通帳コピー・資格証明書等)が揃っているか

これらのチェックを踏まえたうえで、最終的な提出前には日本政策金融公庫の窓口、または商工会議所・中小企業診断士等の専門家に一度目を通してもらうことをおすすめします。

開業準備は創業計画書の作成だけでなく、物件選定・資金調達・集客準備・リピート施策など多岐にわたります。開業までの全体スケジュールを確認したい方は、下記もあわせてご覧ください。

サロン開業ロードマップ完全ガイド


本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の融資審査結果や法令適合性を保証するものではありません。制度内容・料金・法令解釈は変更される可能性があるため、必ず日本政策金融公庫公式サイト、関連省庁・自治体窓口、専門家への確認を行ってください。

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