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まつげサロン運営ガイド

夏のプール・海シーズンにおけるまつげエクステの脱落対策メニューとオフ需要

最終更新: 2026年7月2日

夏になると「せっかくつけたまつげエクステがすぐ取れる」「プールや海に行った後にごっそり抜けた」という相談がお客様から増える時期です。汗・皮脂の分泌増加、プールの塩素、海水の塩分、強い紫外線、そしてタオルドライやこすり洗いといった摩擦habitが重なり、グルー(接着剤)の持続力が低下しやすくなるためと考えられています 。

本記事では、まつげエクステ専門サロン(アイラッシュサロン)向けに、①夏に脱落が早まる原因の整理、②施術側でできる対策、③お客様に伝えるセルフケア案内、④季節限定メニューとしての収益化、⑤予約導線・来店前コミュニケーション、⑥SNS・ギャラリー訴求、⑦トラブル時の一次対応まで、実務にそのまま使える形でまとめます。すでに一通りの技術を持つアイリストの方が、夏場の接客・メニュー設計を見直す際のチェックリストとしてご活用ください。

なぜ夏はまつげエクステが取れやすいのか

まず「なぜ夏に脱落が増えるのか」をお客様にも説明できるよう、原因を整理しておきます。以下はサロン業界で一般的に語られる要因であり、個々のメカニズムについて厳密な臨床データを本記事で示すものではない点にご留意ください 。

塩素・海水塩分による影響

プールの塩素や海水に含まれる塩分は、グルーの接着面に影響を与え、皮膚や地まつげとの密着力を弱める一因になるとされています 。また塩素・塩分が付着したまま乾燥すると、まつげ表面がごわつき、摩擦が増えることで脱落を誘発しやすくなるとも言われます 。

紫外線・気温上昇によるグルー劣化

夏場は気温・湿度の変動が大きく、紫外線量も増えます。グルーは温度・湿度・光の影響を受けやすい素材とされ、直射日光への長時間の曝露や高温多湿の環境が接着の持続力に影響する可能性があると考えられています 。ビーチやプールサイドでの長時間滞在は、この点でもリスク要因になり得ます。

摩擦・タオルドライの癖

海やプールから上がった後、タオルで顔をゴシゴシ拭く、水滴を手でこすり取るといった動作は、まつげエクステにとって大きな負荷になります。加えて夏は汗をかいた顔を無意識にこする回数も増えるため、摩擦による物理的な脱落が起きやすい季節と言えます。

汗・水・皮脂・紫外線がグルーに与える影響を示すイメージ図
汗・水・皮脂・紫外線がグルーに与える影響を示すイメージ図

これら3つの要因は単独ではなく複合的に作用するため、「今日は暑いから」「プールに行ったから」の一言で片付けず、お客様のライフスタイル(通勤時の汗、部活・スポーツの有無、海水浴やプールの予定)をヒアリングして初めて具体的な対策提案ができます。


施術側でできる脱落対策

サロン側でコントロールできる範囲での対策も、夏メニューの重要な構成要素です。ただし効果を断定する表現は避け、あくまで「工夫の一つ」「傾向として」という言い方に留める必要があります。

グルー選定の考え方

グルーには硬化速度・耐久性・粘度などタイプの異なる複数の製品があり、汗や湿度に強いとされるタイプを夏場のメニューに取り入れているサロンもあります 。ただし「どのグルーが最も持ちが良いか」はメーカー・ロット・保管状態によっても左右されるため、自店で使用感を確認したうえで採用を判断することをおすすめします。

コーティング剤の活用

施術後にコーティング剤(トップコート)を使用し、まつげエクステの表面を保護する工程を取り入れるサロンも増えています。水や皮脂の付着を軽減する効果が期待されるとされますが 、これによって「絶対に取れなくなる」わけではないことは、施術者自身が正しく認識し、お客様にも誤解のない伝え方をする必要があります。

束感・本数・デザインの調整

夏場は軽量なデザイン(細めの毛量、フラットラッシュなど)を選ぶことで、まつげ1本あたりへの負荷を減らし、結果的に持ちが良くなる傾向があるとする見方もあります 。逆にボリュームラッシュのように重量が増すデザインは、汗や水分を含んだ際の負荷が大きくなりやすいとも言われます。夏メニューとして「軽量デザインへの一時的な切り替え」を提案するのも一つの選択肢です。

表現に関する注意 「低刺激」「アレルギーが出にくい」「肌に優しい」といった表現は、薬機法・景品表示法上、根拠なく用いると優良誤認表示にあたるおそれがあります。使用する場合は成分表示や試験データなど客観的根拠の有無を確認し、判断に迷う場合は弁護士・行政書士等の専門家に確認してください。また「絶対に取れない」「100%持ちます」といった保証表現は、事実に反する可能性が高く、トラブルの原因にもなるため使用しないでください。


顧客に伝えるセルフケア案内

施術側の工夫だけでは限界があるため、お客様自身に行っていただくセルフケアの案内が非常に重要になります。プール・海に行く「前」「直後」「帰宅後」の3段階でチェックリスト化すると、お客様にも伝わりやすくなります。

プール・海に行く前

  • 施術当日〜直後は避け、グルーがしっかり定着するまで一定期間空けてから水場に入ることが望ましいとされる目安がある
  • 可能であれば専用のゴーグルを着用し、水がまつげに直接当たる時間を減らす
  • 日焼け止めやオイル系のUVケア用品がまつげの根元につかないよう注意する

水から上がった直後

  • ゴシゴシこすらず、水滴は下から上へ優しく押さえるように拭き取る
  • タオルドライではなく、清潔なティッシュやコットンで軽く押さえる程度にする
  • 塩素・塩分が付着した状態を放置せず、できるだけ早めに真水で軽くすすぐ

帰宅後のケア

  • 洗顔時はオイルクレンジングを避ける(オイル成分はグルーを緩めやすいとされる)
  • まつげ専用の洗浄料がある場合はそれを使用し、ゴシゴシこすらず泡で包むように洗う
  • ドライヤーの熱風をまつげに直接長時間当てない
  • 就寝前にまつげ美容液やコーティング剤で保護する習慣をつける(商品説明に沿って使用)
セルフケア手順チェックリスト
セルフケア手順チェックリスト

このチェックリストは施術後の持ち帰り用紙やLINE配信、後述する来店前メールへの記載など、複数の接点で繰り返し伝えることで定着しやすくなります。


季節限定メニュー設計とオフ需要の収益化

夏は脱落が増える一方で、「早めのオフ・付け替え」「軽量デザインへの切り替え」「オフし忘れによる自まつげへの負担相談」といった新たな需要も生まれます。これを単なる「取れやすい時期」で終わらせず、季節限定メニューとして収益化する視点が重要です。

サマーオフメニューの考え方

以下は価格設計の一例です。実際の金額は地域相場・技術力・原価構造によって大きく異なるため、自店の原価計算に基づいて調整してください。

メニュー名内容例想定価格帯(税込)の考え方
サマーオフ単品プール・海で傷んだエクステのオフのみ通常オフ料金+夏季対応分を目安に設定
つけ放題+オフ込みコース夏季限定で複数回の付け替え・オフをセット化通常メニューより回数あたり単価を下げつつ来店頻度を確保
リペア回数券(夏季限定)3〜5回分のリペアを前払いでまとめ買い都度払いより1回あたりをやや割安に設定
軽量デザイン変更メニューボリュームラッシュから軽量デザインへの一時変更デザイン変更差額として別途設定

夏季は通常期に比べてリペア推奨周期がやや短くなる傾向があるとする見方もありますが 、これは毛周期・ライフスタイル・施術内容によって個人差が大きいため、「◯週間で必ず取れる」といった断定はせず、あくまで「目安」として案内するのが適切です。

ノーコードでホームページを作成できるツールを使っている場合、こうした季節限定メニューは思い立った当日にメニューページへ追加・公開できるため、「今週から夏メニュー開始」といった機動的な打ち出しがしやすくなります。

割引・回数券表示の注意点

回数券や期間限定割引を打ち出す際、「通常価格」と「割引価格」を併記する二重価格表示や、割引率の表示方法には景品表示法上のルールがあります。実際に販売していない価格を「通常価格」として表示したり、根拠の曖昧な割引率を掲げたりすることは不当表示にあたるおそれがあるため、表示内容については消費者庁の景品表示法関連ガイドラインを確認するか、弁護士・行政書士等の専門家に相談することをおすすめします〔出典: 消費者庁 景品表示法 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/ (参照2026-06-29)〕。


予約導線と来店前メール運用

夏メニューを作っても、予約時点で必要な情報を聞けていなければ適切な提案ができません。予約フォームや電話予約の際に、以下の5項目を確認する運用をおすすめします。

予約時ヒアリング5項目チェックリスト

  1. プール・海に行く予定があるか(施術後何日以内か)
  2. 部活動やスポーツなど、日常的に汗をかく機会が多いか
  3. 現在ついているエクステの状態(セルフオフ済みか、リペアか、初回か)
  4. 過去にかぶれ・目の違和感などのトラブル経験があるか
  5. 施術後に避けたい予定(結婚式・撮影など)があるか

これらの情報を事前に把握しておくことで、施術当日にグルーの選定やデザインの提案をスムーズに行えます。

来店前に予約確認のメールが自動で届く仕組みを使っている場合は、その本文に「施術後◯日はプール・海をお控えください」「オイルクレンジングは避けてください」といった注意事項のテンプレートを載せておくと、お客様への周知が来店の都度漏れにくくなります。ただし、これはあくまで事前に用意した文面が予約に合わせて自動送信される仕組みであり、文面そのものの作成・更新はサロン側で行う必要があります。メールを送ったからといって脱落やトラブルが自動的に防げるわけではない点は、運用上誤解のないようにしておきましょう。

なお、休眠顧客への自動再来店案内やポイント会員施策といった販促配信は、来店前の予約確認連絡とは性質が異なる機能です。これらを活用したい場合は別記事で詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。


SNS・ギャラリーでの季節性訴求

まつげエクステは仕上がりが視覚的に伝わりやすい施術のため、SNSでのビフォーアフター投稿やギャラリー掲載は集客において重要な役割を果たします。夏シーズンならではの訴求アイデアを紹介します。

投稿アイデア例

  • 「サマーオフ」「軽量デザイン」など夏季限定メニューのビフォーアフター
  • プールサイド・海をイメージした背景での仕上がり写真(施術風景ではなく仕上がり写真中心に)
  • 「#夏まつげ」「#プールメイク」「#汗に強いまつげ」など季節タグの活用
  • お客様の同意を得たうえでの「◯日後の状態」の経過共有(持ちの良さを保証する文脈ではなく、あくまで一例としての紹介にとどめる)

表現上の注意点

SNS投稿においても、「絶対に取れない」「◯日持ちを保証」といった保証表現や、「業界No.1」「最も持ちが良い」といった最上級表現は避ける必要があります。効果効能を断定する言い回し(「かぶれない」「必ず改善する」等)も同様に使用しないでください。写真の加工についても、実際の仕上がりと大きく乖離した過度な加工は避け、実態に即した投稿を心がけましょう。

夏の季節メニューSNS投稿例イメージ
夏の季節メニューSNS投稿例イメージ

投稿頻度としては、夏メニューの告知開始時、施術事例の紹介、セルフケア豆知識の3パターンを組み合わせて継続的に発信すると、フォロワーの興味を維持しやすくなります。


トラブル時の一次対応

夏場はトラブル相談も増える時期です。「取れた」という物理的な脱落と、「かぶれた・目がかゆい」といった皮膚・粘膜のトラブルとでは対応がまったく異なるため、切り分けて考える必要があります。

エクステが取れた場合の一次対応

  • 残っているエクステの状態を確認し、無理に自分で剥がさないよう案内する
  • 早めのリペア・再施術の予約を案内する
  • 自まつげへの負担が大きい場合は、一定期間オフのみで様子を見る選択肢も提示する

かぶれ・目の違和感を訴えられた場合の対応

かゆみ・腫れ・充血・痛みなどの症状を訴えられた場合、施術者が原因を特定したり「大丈夫です」「すぐ治ります」といった診断・治療的な発言をすることは避けてください。これは医師法との関係で問題になり得る領域であり、症状の原因がグルーによるものか、他の要因(花粉・乾燥・別の化粧品等)によるものかを施術者が判断することはできません。

対応の基本方針

  1. まずエクステを装着したまま無理に触らない・こすらないよう伝える
  2. 症状が続く・悪化する場合は速やかに皮膚科や眼科など医療機関の受診を案内する
  3. サロン側で「〜が原因です」「〜すれば治ります」といった断定は行わない
  4. 施術記録(使用したグルーのロット、施術日、症状を聞いた日時等)は残しておく

トラブル対応の体制や記録の残し方については、サロンの規模や契約形態によっても望ましい対応が異なるため、詳細は弁護士等の専門家に確認することをおすすめします。


よくある質問(FAQ)

Q1. 夏はどれくらいの頻度でリペアが必要になりますか? 個人差・施術内容・ライフスタイルによって大きく異なるため一概には言えませんが、通常期に比べて夏季はやや短い周期でのリペアを目安として案内するサロンもあるとされています 。あくまで目安であり、実際の来店タイミングはお客様のまつげの状態を見て判断してください。

Q2. プールや海に行く当日に施術を受けても大丈夫ですか? 施術直後はグルーが十分に定着していない状態のため、当日〜施術後一定期間は水場を避けることが望ましいとされています 。具体的に何時間・何日空けるべきかは使用するグルーや施術内容によって異なるため、担当のアイリストに確認いただくのが確実です。

Q3. 塩素消毒されたプールと海水、どちらがまつげエクステに影響しやすいですか? どちらも接着への影響が指摘されていますが、影響の大小を一概に比較できるデータは確立されていません 。いずれの場合も、水から上がった後のケア(こすらない・早めにすすぐ)が共通して重要です。

Q4. 夏の脱落対策メニューの料金相場はどれくらいですか? 地域やサロンの技術力・原価構造によって大きく異なるため、一律の相場を示すことはできません 。自店の原価(材料費・施術時間・人件費)を踏まえたうえで、近隣の同業態サロンの価格帯も参考にしながら設定することをおすすめします。

Q5. かぶれのような症状が出た場合、サロンとしてどこまで対応すべきですか? 施術者が症状の原因を診断したり治療的な助言をすることは避け、必要に応じて皮膚科・眼科など医療機関の受診を案内するのが基本です 。対応フローや記録の残し方については、専門家(弁護士等)に相談のうえ、自店のマニュアルとして整備しておくことをおすすめします。


夏季の脱落対策とオフ需要への対応は、単なる「クレーム防止」ではなく、季節性を活かした新しいメニューやお客様とのコミュニケーション機会でもあります。他の季節性トピック(冬の乾燥対策、花粉シーズンの注意点など)についても、まつげサロン向けの関連記事で取り上げていますので、あわせてご参照ください。

なお、本記事で触れたメニューページの更新や来店前メールの活用については、サロン向け業務ツールの機能・料金は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。


本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の法令適合性や医学的判断を保証するものではありません。実際の運用にあたっては、必要に応じて弁護士・行政書士・税理士・医療専門家等にご相談ください。

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