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まつげサロン運営ガイド

本数別(100本・120本・160本)・デザイン別(ナチュラル・ボリューム・ケアラッシュ)単価設計と価格表の見せ方

最終更新: 2026年7月2日

この記事でわかること(結論サマリー)

まつげエクステの「本数」はサロンごとに数え方が統一されておらず、片目分なのか両目分なのかが分かりにくいまま価格表に載せてしまうと、比較検討中のお客様の離脱やご来店後の「思っていた本数と違う」というクレームの原因になりやすいとされます。また、価格表そのものの見やすさ・分かりやすさは、ネット予約前の比較検討段階での離脱率に直結する重要な要素です。本記事では、100本・120本・160本という代表的な本数の目安と、ナチュラル・ボリューム・ケアラッシュというデザイン軸を掛け合わせた「マトリクス価格表」の作り方、原価から逆算する単価設計の考え方、そして表示・表現面で気をつけたいポイントまでを、一人サロン・複数名体制のサロンいずれでも使える形で整理します。

まつげエクステの本数・デザインをイメージできる施術後の目元アップ写真(効果効能を断定しない構図)
まつげエクステの本数・デザインをイメージできる施術後の目元アップ写真(効果効能を断定しない構図)

本数の目安とデザインの基礎

100本・120本・160本の目安

まつげエクステの「本数」表記でまず押さえておきたいのは、業界内で本数の数え方(片目分の本数を指すのか、両目合計の本数を指すのか)が完全には統一されていないとされる点です。一般的には片目あたりの本数として案内されることが多いとされますが、両目合計で表記するサロンも存在するため、他店の料金と単純比較することは難しく、自店の表記ルールを明確にすることが重要です。

本数の目安(片目あたり)一般的なイメージ向いている方の一例
100本前後ナチュラルで地まつげに近い仕上がり初めてのエクステで様子を見たい方、オフィスワーク中心の方
120本前後ナチュラル〜やや華やか、バランス型標準的な華やかさを求める方、リピーターに選ばれやすい目安
160本前後ボリューム感・華やかさ重視イベント前、目元の印象をしっかり出したい方

上記はあくまで一般的なサロンで案内される目安であり、まつげの本数・毛質・生え方には個人差があるため、実際に装着できる本数はカウンセリング時のデザイン提案によって変わります。「上まつげのみ」か「下まつげ込み」かも料金・本数表記に影響するため、この点は店内掲示物・HP・予約画面のすべてで表記を統一しておくことがトラブル防止につながります。

ナチュラル/ボリューム(束数別)/ケアラッシュの技術難度・原価構造の違い

デザインによって技術難度・施術時間・原価構造が異なるため、単価にも差が生じるのが一般的です。

デザイン特徴技術難度・時間の目安原価構造の傾向
ナチュラル(シングル・1本ずつ)地まつげ1本に対しエクステ1本を装着技術習得の基礎となる技法とされる毛材消費量は比較的少なめ
ボリューム(束数別・2D〜6D程度)地まつげ1本に対し複数本の束(ファイル)を装着し華やかさを出す束を扱う分、施術時間・技術トレーニングの必要度が上がる傾向毛材消費量・グルー使用量が増えやすい
ケアラッシュ(まつげパーマ・ラッシュリフト等)エクステを使わず地まつげ自体の向き・カールを整える施術エクステとは異なる薬剤・ロッド技術が必要エクステ用毛材は不要だが薬剤・ロッド等の材料費がかかる

技術者のランク(スタイリスト/トップスタイリスト等の呼称)による価格差を設ける場合、いずれのランクであっても、まつげエクステの装着やまつげパーマなどの施術は美容師免許を有する者が行うべき美容行為に該当するとされており、ランク差は経験・技術力の付加価値として位置づけるものであって、無資格者が施術を行ってよいという意味ではありません。施術範囲や資格要件の詳細は、所轄の保健所や弁護士・行政書士等の専門家に確認することをおすすめします。

ナチュラル・ボリューム・ケアラッシュそれぞれの仕上がりイメージを並べた比較写真
ナチュラル・ボリューム・ケアラッシュそれぞれの仕上がりイメージを並べた比較写真

本数×デザインのマトリクス単価表の作り方

縦軸=本数・横軸=デザインの価格表サンプル

本数とデザインを掛け合わせた「マトリクス表」にすることで、お客様は自分の希望に近いマスを一目で見つけやすくなります。以下はあくまで一例であり、実際の金額は地域・サロンの原価構造・客層によって大きく異なります。

本数\デザインナチュラルボリューム(3D程度)ケアラッシュ(まつげパーマ)
100本例:6,000円〜例:8,000円〜
120本例:7,000円〜例:9,500円〜
160本例:8,500円〜例:11,500円〜
エクステなし(まつげパーマのみ)例:5,000円〜

※上記金額はあくまで例示・目安であり、実際の料金設定はご自身の原価計算とカウンセリング内容に基づいて決定してください。

本数×デザインのマトリクス価格表サンプル
本数×デザインのマトリクス価格表サンプル

原価から逆算する単価設計の考え方

マトリクス表の金額を決める際は、勘や周辺相場の模倣だけでなく、原価から逆算する考え方を取り入れることが実務上有効とされます。基本的な考え方は以下の通りです(数値はあくまで例示です)。

  1. 材料費を洗い出す:エクステ毛材、グルー(接着剤)、コットン・テープ等の消耗品を1施術あたりに換算する。例:ナチュラル100本で材料費300円程度、ボリューム160本で材料費800円程度、といった形で本数・デザインごとに算出する(あくまで例示)。
  2. 施術時間を計測する:実際に何分かかるかを本数・デザイン別に記録する。例:ナチュラル100本=90分、ボリューム160本=150分など。
  3. 希望時給を設定する:自分が確保したい時給換算額(材料費・家賃・水道光熱費・広告費等の固定費按分を含めた「実質時給」)を仮に設定する。例:希望時給3,000円。
  4. 逆算する:施術時間(時間換算)×希望時給+材料費+固定費按分=想定単価、という式で仮の単価を出し、周辺相場や自店のブランディングと照らし合わせて微調整する。

この計算はあくまで一つの考え方の例であり、実際の経営判断には税理士等の専門家への相談も有効です。開業時の原価計算の基礎や固定費の考え方については、開業ガイド系の記事も参考にしてください。

オプション(下まつげ・カラー・オフのみ・デザイン変更)を本体価格と分離するルール

本体価格(本数×デザイン)にすべての要素を詰め込むと価格表が複雑になりすぎるため、以下のような要素はオプション料金として本体価格と分離して掲載するのが一般的です。

  • 下まつげエクステ:上まつげの本体料金とは別に、追加料金として設定するサロンが多いとされます。
  • カラーエクステ(ブラウン・カラーMIX等):黒以外のカラーを希望する場合の追加料金。
  • オフのみ(他店・自店エクステの除去):新規装着を伴わない除去のみの施術として別料金を設定するのが一般的です。
  • デザイン変更(本数・カールの変更等):リピーター向けにデザインを変更する際の差額料金。

オプションを分離することで、本体のマトリクス表がシンプルに保たれ、お客様も「基本料金+必要なオプション」という形で総額をイメージしやすくなります。


価格表の見せ方・伝え方の工夫

マトリクス表は情報として正確でも、見せ方次第で「分かりやすさ」が大きく変わります。以下のような工夫が実務上よく使われます。

  • 「迷ったらコレ」ハイライト:表の中で標準的な選択肢となるマス(例:120本×ナチュラル)に色や枠で目印をつけ、初めての方が選びやすいようにする。「人気No.1」等の最上級表現ではなく、「初めての方に選ばれることが多い目安」といった表現にとどめる。
  • 本数のビジュアル比較:100本・120本・160本の仕上がりイメージを並べた写真を価格表の近くに配置し、文字だけでは伝わりにくい印象差を補う。
  • 所要時間の併記:マトリクス表の各マスに施術時間の目安を併記しておくと、お客様が来店前にスケジュールを組みやすくなる。
  • ビフォーアフター写真の併記:施術前後の写真を掲載する場合、「まつげが増える」「必ず伸びる」といった効果効能を断定する表現や、特定の医療的・治療的な効果を示唆する表現は避け、あくまで施術による見た目の変化の一例であることが伝わる書き方にする必要があります。
「迷ったらコレ」ハイライトを施したマトリクス価格表のレイアウト例
「迷ったらコレ」ハイライトを施したマトリクス価格表のレイアウト例

価格表示・表現で気をつけたい注意点

価格表を作成・掲載する際は、以下の点に注意が必要です。いずれも最終的な適法性の判断は個別事情によって異なるため、弁護士・行政書士等の専門家に確認することをおすすめします。

割引・キャンペーンの二重価格表示

「通常○○円→今だけ○○円」のような二重価格表示を行う場合、比較対象となる価格(通常価格)が実際に相当期間・相当数量で販売されていた実績のある価格である必要があるとされ、実態のない比較対象価格を表示すると景品表示法上の有利誤認表示に該当するおそれがあるとされます。キャンペーン価格を掲載する際は、通常価格の設定根拠や適用条件・期間を明確にしておくことが重要です。

総額(税込)表示の原則

消費者に対して価格を表示する際は、消費税額を含めた総額表示が原則とされています。価格表・メニュー表・HP・SNS投稿など、お客様の目に触れるあらゆる媒体で税込価格を基本とし、表記のばらつきがないようにすることが望ましいとされます〔出典: 消費者庁 総額表示に関する案内 https://www.caa.go.jp (参照2026-06-29)〕。

本数カウント基準の店内周知不足によるトラブル防止チェックリスト

本数の数え方(片目/両目、上のみ/下込み)の解釈違いは、価格表示そのものよりも「スタッフ間・お客様との認識のズレ」から生じるトラブルが多いとされます。以下のチェックリストで運用ルールを確認しておきましょう。

  • 価格表・HP・予約画面のすべてで「片目○本」か「両目○本」かを統一して表記しているか
  • 「上まつげのみ」か「下まつげ込み」かをメニュー名またはメニュー説明文に明記しているか
  • カウンセリング時に、口頭でも本数の意味(片目/両目)をお客様に確認しているか
  • スタッフ間で本数カウントの基準・定義がマニュアル化・共有されているか
  • 新人スタッフ・アシスタントにも本数カウントのルールが教育されているか
  • メニュー変更・本数調整があった場合の差額・オプション料金のルールが明文化されているか

値上げ・価格改定のタイミングについて

価格表は一度作って終わりではなく、原価や技術力の変化に応じて定期的な見直しが必要になります。値上げ・価格改定の進め方、既存客への告知タイミングや周期設計との関係については、別記事で詳しく扱っています。


HP・予約導線でマトリクス価格を分かりやすく見せる

本数×デザインのマトリクス価格表は、紙のメニュー表だけでなく、ネット予約の導線でも分かりやすく見せられるかどうかが比較検討段階での離脱防止に影響します。VANNAのノーコードHP作成機能では、専門知識がなくても本数×デザインのマトリクス形式でメニュー・料金表をHP上に掲載でき、独自ドメインでの公開にも対応しています。

一方で、正直にお伝えすると、マトリクス表は行数(本数の刻み)や列数(デザインの種類)が増えるほどスマートフォン画面では見づらくなりやすく、どこまで細かく分けるか・どこをオプション扱いにするかといった項目粒度の設計自体はサロン側での工夫が必要です。単に機能を使えば自動的に分かりやすい価格表になるわけではない点にはご留意ください。

なお、メニューごとに設定する所要時間は、ネット予約時の空き枠自動計算(時間枠・指名予約・所要時間からの空き枠自動計算はMaxプラン以上の機能です)に影響する要素の一つであり、本数×デザインの価格表示機能そのものとは別の機能です。両者を混同せず、「価格表の見やすさ」と「予約枠の空き計算」はそれぞれ別の設定として捉えることをおすすめします。

料金・機能・キャンペーン条件は変更される可能性があるため、最新の内容は必ず公式サイトでご確認ください〔出典: VANNA公式 https://at-vanna.com/pricinghttps://at-vanna.com/features (参照2026-06-29)〕。


よくある質問(FAQ)

Q. 本数は片目・両目どちらで表記すべきですか? A. 業界内で完全に統一された基準があるわけではありませんが、片目あたりの本数として案内するサロンが多いとされます。どちらを採用するにせよ、価格表・HP・予約画面・スタッフの口頭説明のすべてで表記を統一し、初めてのお客様にも誤解が生じないようにすることが重要です。

Q. ケアラッシュ(まつげパーマ等)はエクステと同じ「施術」扱いにすべきですか、それとも別カテゴリにすべきですか? A. ケアラッシュはエクステを装着しない施術であるため、メニュー表・マトリクス表の中では「エクステ」とは別カテゴリとして分けて掲載するサロンが一般的とされます。エクステの本数表と混在させると、お客様が「エクステ+パーマ」なのか「パーマのみ」なのかを誤解しやすくなるため、独立したセクションとして案内することをおすすめします。なお物販(ホームケア用品の販売等)として扱う場合は施術メニューとは明確に区別し、特定商取引法等の観点からも表示ルールを別途整理する必要があります。

Q. 初回価格(お試し価格)はどこまで下げてよいのでしょうか? A. 初回価格をどの程度に設定するかは経営判断ですが、通常価格との差が大きすぎると通常価格の実勢性に疑義が生じ、二重価格表示の観点から問題視されるおそれがあります。初回価格を設定する場合は、適用条件(初めての方限定である旨、対象デザイン・本数の範囲)を明確にし、通常価格が実際に販売されている価格であることを前提に設計することが望ましいとされます。

Q. 本数の途中変更(160本の予定を来店時に120本に変更したい等)があった場合、料金はどう扱えばよいですか? A. カウンセリング時に本数変更が生じるケースはよくあるため、事前に「変更があった場合は変更後の本数・デザインの料金を適用する」といった運用ルールをメニュー表や予約確認メールに明記しておくと、会計時のトラブルを防ぎやすくなります。

Q. デザイン別に技術者ランク(スタイリスト/トップスタイリスト)で価格を分けてもよいですか? A. 経験・技術力に応じた価格差を設けること自体は一般的な運用とされますが、いずれのランクの担当者であっても美容師免許を保有していることが前提となります。資格要件の詳細は所轄の保健所や専門家にご確認ください。


本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の法令適合性や金額設定の妥当性を保証するものではありません。実際の運用にあたっては、所轄官庁・専門家への確認をおすすめします。

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