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開業販促・プレオープン

サロン開業前、SNSアカウントはいつ作ってどう育てるべきか(開業3ヶ月前からの動き方)

最終更新: 2026年7月2日

「物件も決まった、内装も進んでいる。SNSはオープンしてから頑張ればいい」——そう考えて開業日を迎えると、フォロワー0・投稿0の状態でお客様を待つことになります。美容室・ネイル・まつげ・エステ・リラクゼーション/整体、どの業種でも、開業日に「すでに世界観が伝わるアカウント」が存在しているかどうかで、初月の予約の埋まり方は大きく変わります。

この記事の結論を先に言うと、SNSアカウントを作り始める目安は「開業3ヶ月前」です。ただし、これは絶対のルールではなく、業種や準備状況によって前後の幅があります。内装工事の進み具合を発信したい美容室と、自宅の一室を改装するネイルサロンでは、見せられる素材の量も違います。この記事では、なぜ3ヶ月前なのか、実際に何をすればいいのかを、週次のロードマップ・業種別の投稿ネタ・チェックリストという形で、実務的かつ具体的に解説します。

対象は、美容室・ネイル・まつげ・エステ・リラクゼーション/整体など、個人・零細規模でこれから開業するすべてのサロンオーナーです。すでに「サロン開業ロードマップ完全ガイド」を読んで開業全体の流れを把握した方が、SNSに絞ってさらに一歩踏み込むための記事、という位置づけで書いています。

サロン開業ロードマップ完全ガイド

なぜ開業前からSNSを育てる必要があるのか

まず、なぜ「開業してから」ではなく「開業前から」なのかを整理します。

フォロワー0で開業日を迎えるリスク

開業日は、多くのオーナーにとって集客上もっとも「見られる」タイミングです。地域の知人、内装業者、以前の勤務先のお客様など、開業を知った人が「どんなお店だろう」と検索・訪問する瞬間でもあります。このときにアカウントが存在しない、あるいは投稿が1〜2件しかない状態だと、次のような機会損失が起こりやすくなります。

  • せっかく検索してくれた人が、情報不足で離脱してしまう
  • 内装・技術・人柄が伝わらないまま「とりあえず様子見」にされてしまう
  • 予約導線(電話・予約フォームへのリンクなど)が整っておらず、問い合わせの機会を逃す

一般的に、美容系サービス業ではSNS経由での来店・問い合わせが一定の割合を占めるとされていますが、具体的な比率は業種・地域・年代によって大きく異なるため、断定的な数値は避けます 。重要なのは「比率が何%か」よりも、「開業日にゼロの状態からスタートするか、すでに育った土台があるかで初速が変わる」という実務上の実感です。

保健所手続き等と並行できる「すきま時間」の活用

開業準備期間には、保健所への届出・許可申請(業種により美容所開設届、施術所の届出等が必要な場合があります。要件は自治体により異なるため、所轄の保健所へ確認してください)、物件契約、内装工事、機材発注など、待ち時間の多いタスクが並行して発生します。

これらの手続きの「結果待ち」の時間は、実はSNSの投稿素材を集めたり、プロフィール文を練ったりする絶好のすきま時間です。内装のビフォー写真、施術メニューを考えるプロセス、什器を選ぶ様子など、開業準備そのものが「開業ストーリー」というコンテンツになります。工事現場の写真1枚でも、「今どんな状態か」が伝わるだけで、フォロワーは「この人がやっているお店」という認知を積み上げていきます。

つまりSNS育成は、開業準備の「片手間」ではなく、開業準備と同時並行で進める前提のタスクとして予定に組み込むべきものです。

結論、目安は「開業3ヶ月前」

なぜ3ヶ月前なのか

3ヶ月という期間には、次の3つの理由があります。

  1. 世界観を育てるのに一定の投稿数が必要:アカウントを見た人が「どんなお店か」を理解するには、数枚の投稿では足りません。継続的な投稿を積み重ねる時間が要ります。
  2. 開業ストーリーを見せられる:内装工事・機材搬入・研修風景など、開業準備中にしか見せられない「舞台裏」コンテンツがあります。3ヶ月あれば、工事の進捗や日々の準備を段階的に発信できます。
  3. プラットフォームのアルゴリズムに慣れる時間:投稿頻度・時間帯・ハッシュタグの効果は試行錯誤が必要です。開業日にいきなり最適化された運用はできません。事前に何度か投稿し、反応を見ながら調整する猶予が必要です(具体的なアルゴリズム仕様は非公開かつ頻繁に変わるため断定はできません)。

早すぎる場合・遅すぎる場合の弊害

パターン開始時期起こりやすい弊害
早すぎる半年前〜それ以上前開業日まで期間が空きすぎて息切れする/情報が古くなり「本当に開業するのか」と疑われる/投稿ネタが尽きて更新が止まる
目安どおり3ヶ月前開業ストーリーを段階的に見せながら、無理のないペースで世界観を積み上げられる
遅すぎる1ヶ月前〜開業後フォロワーが育たないまま開業日を迎える/プレオープン告知や予約受付の告知が後手に回る/投稿素材(工事風景等)を撮り損ねる

早すぎる場合の最大の弊害は「継続できずに更新が止まる」ことです。長期間更新のないアカウントは、逆に「本当に開業するのか」「もう辞めたのか」という不安を与えかねません。遅すぎる場合は、開業日に間に合わせようと詰め込み投稿になり、内容が薄くなりがちです。どちらも避けたい失敗パターンとして、後述の「よくある失敗パターン」でも改めて触れます。

なお、業種によっては前後の幅があります。たとえば居抜き物件で内装工事期間が短い場合や、すでに個人で活動歴があり既存フォロワーがいる場合は、3ヶ月より短い準備期間でも成立することがあります。逆に、新築・フルスケルトンの内装で工事期間が長い、あるいは複数店舗展開を見据えるような場合は、もう少し早めの着手が無理のない選択肢になります。あくまで「3ヶ月前」は多くのケースに当てはまる目安であり、ご自身の準備スケジュールに合わせて調整してください。

開業3ヶ月前〜開業後1ヶ月の週次ロードマップ

ここからは、実際に何をすればいいのかを時系列で整理します。7つの区分に分け、それぞれの「やること」「投稿テーマ例」「注意点」を表にまとめました。

開業3ヶ月前から開業後1ヶ月までの週次ロードマップのタイムライン図
開業3ヶ月前から開業後1ヶ月までの週次ロードマップのタイムライン図

時期やること投稿テーマ例注意点
3ヶ月前アカウント開設(Instagram・LINE公式・Googleビジネスプロフィール等)、屋号・ユーザーネームの確定、プロフィール文の仮作成「〇月に〇〇(地域名)で開業予定です」という開業宣言/オーナーの経歴・想い全SNSでユーザーネームを揃えておくと後の混乱が少ない/この段階では投稿頻度を無理に上げなくてよい
2ヶ月前内装工事・物件のビフォー写真の収集開始、使用予定の商材・機材の紹介、資格・研修歴の発信工事中の様子/使用予定シャンプー・薬剤・機材の紹介/技術研修や勉強会に参加した記録ビフォーアフター表現を使う場合は効果効能の断定に注意(後述)
1ヶ月前プレオープン日程の検討、メニュー表・料金表の作成着手、モニター募集の検討内装がほぼ完成した様子/メニュー・料金の一部先行公開/オープン日カウントダウン開始モニター募集を行う場合は景品表示法・ステマ規制の観点に留意(後述)
2週間前予約受付方法の確定・告知、プレオープン参加者の確定連絡、ハイライトの整備カウントダウン投稿の本格化/店内ツアー動画/スタッフ紹介(複数名の場合)「予約受付開始」の告知は日時・方法を明確に/誤解を招く「営業中」表現は避ける(保健所許可前の場合)
前日最終チェック(予約導線・プロフィールリンク・営業時間表記)、明日への期待感を高める投稿「明日オープンします」の告知/最終準備の様子リンク切れ・電話番号の誤記がないか最終確認
当日開業告知の本投稿、来店者の様子(許可を得たうえで)の発信オープン当日の店内・お客様の様子(許可取得済みのもの)/オーナーからの挨拶顧客の写真掲載は事前に本人の同意を得る(個人情報保護の観点から)
開業後1ヶ月投稿頻度を定常運用ペースに移行、来店者の声・口コミの発信、次月のキャンペーン検討実際の施術事例(同意取得済み)/お客様の感想紹介/季節メニューの告知効果効能を断定する表現(「必ず改善」等)は使わない

この表はあくまで標準的な流れです。実際には物件契約のタイミングや保健所手続きの進行状況によって前後するため、ご自身の開業スケジュール全体の中に組み込んで調整してください。開業準備全体の手続き・資金計画・物件選びなどについては、姉妹記事の「サロン開業ロードマップ完全ガイド」で詳しく解説しています。

サロン開業ロードマップ完全ガイド

どのSNSを選ぶべきか

開業前に使えるSNS・ツールにはそれぞれ特性があります。すべてを完璧に運用しようとすると準備期間中に息切れするため、業種や強みに合わせて優先順位をつけることをおすすめします。

ツール向いている業種・用途開業前にできること注意点
Instagram美容室・ネイル・まつげ・エステなど、ビジュアルで魅力を伝えやすい業種全般内装・施術例・世界観の発信、ハッシュタグでの地域検索対策写真・動画の質が重視される傾向にあるため準備に時間がかかりやすい
LINE公式アカウント予約連絡・リピート施策を重視するすべての業種友だち追加の事前告知、開業特典の準備本格運用(自動配信・ポイント機能等)は開業後の顧客基盤ができてからでも遅くないケースが多い
TikTok施術の過程を動画で見せやすい業種(まつげ・ネイルアートなど)短尺動画での技術・雰囲気の発信継続的な動画制作の負荷が高く、無理のない範囲で開始することが望ましい
Googleビジネスプロフィール全業種(特に地域検索・「近くの〇〇」で探されやすい業種)店舗情報・営業時間・地図情報の事前登録実際の開業日・住所・営業時間との整合を保つ必要がある/自宅サロンの住所公開可否は後述

どれか1つに絞るべきか複数運用すべきかは、業種や個人のリソースによって異なります。無理に全部を開業前から本格運用するのではなく、「まずは1〜2個を丁寧に育てる」という優先順位づけが、継続のコツです。

アカウント設計で最初に決めるべきこと(チェックリスト)

アカウントを作る前、あるいは作った直後に決めておくべき項目を15個のチェックリストにまとめました。後から変更すると混乱を招く項目(特にユーザーネーム)もあるため、早い段階で固めておくことをおすすめします。

  • 屋号(店名)の最終確定
  • 全SNSで統一できるユーザーネーム(アカウントID)の決定
  • プロフィール写真(ロゴまたは外観・内観写真)の準備
  • プロフィール文(業種・所在地エリア・強み・予約導線への案内)の作成
  • 営業時間・定休日の記載
  • 所在地の表記方法(自宅サロンの場合は後述の配慮運用も検討)
  • 予約導線リンク(予約フォーム・電話・LINE等)の設置場所の決定
  • ハイライトの初期構成(例:「メニュー」「店内」「アクセス」「お客様の声」)
  • 投稿の世界観(色味・トーン・使用フィルター等)の統一方針
  • 投稿カテゴリ(施術例・お知らせ・オーナーの人柄等)の配分方針
  • ハッシュタグの基本セット(地域名・業種名・関連ワード)の準備
  • 投稿頻度の目標(無理のない範囲で設定)
  • 顧客の写真・声を掲載する際の同意取得フローの決定
  • NG表現(効果効能の断定等)の社内ルール化
  • 担当者(自分以外にスタッフがいる場合の投稿ルール)の決定

特に「ユーザーネームの統一」と「予約導線リンクの設置場所」は、開業後に変更すると過去の集客導線が途切れる原因になるため、最初にしっかり決めておくことを推奨します。

業種別・投稿ネタ50案早見表

「何を投稿すればいいかわからない」は、開業前SNS運用でもっとも多い悩みです。共通ネタと業種別ネタに分けて、具体的な投稿テーマ例をまとめました。

業種別投稿ネタ早見表のビジュアル
業種別投稿ネタ早見表のビジュアル

全業種共通ネタ(10案)

  1. 開業予定の告知(日時・エリア)
  2. オーナーの経歴・開業を志したきっかけ
  3. 内装工事のビフォー・進捗・完成
  4. 使用する商材・機材の紹介
  5. 研修・勉強会の参加記録
  6. メニュー・料金表の先行公開
  7. 店内アクセス・駐車場情報
  8. プレオープン・モニター募集の告知
  9. カウントダウン投稿
  10. 開業当日の様子・挨拶

美容室向け(10案)

  1. 得意なスタイル・カラーの紹介(施術事例は同意取得済みのもののみ)
  2. 使用シャンプー・トリートメントのこだわり
  3. 資格(美容師免許等)や技術背景の紹介
  4. カットモデル募集の告知
  5. スタイリング剤・ヘアケアのワンポイント
  6. 季節ごとのおすすめスタイル提案
  7. 店内の椅子・鏡・セット面の紹介
  8. スタッフ紹介(複数名体制の場合)
  9. お客様の声(同意取得済み)
  10. 定休日・営業時間の変更告知

ネイルサロン向け(10案)

  1. デザインサンプルの紹介
  2. 使用ジェル・オフのこだわり
  3. 季節・イベント(クリスマス等)のデザイン提案
  4. 施術時間の目安
  5. セルフケアとの違い・お手入れのポイント
  6. モニター募集
  7. 自爪の状態別ケア方法の一般的な情報紹介
  8. 店内の施術スペース紹介
  9. 使用機材(ライト・器具等)の紹介
  10. 予約の取り方の案内

まつげサロン向け(10案)

  1. デザイン・カールの種類紹介
  2. 使用グルー・素材のこだわり
  3. 施術者の資格保有状況の紹介(まつげエクステンションの施術は美容師法上、美容師免許を有する者が行う必要があるとされています。資格要件の詳細は所轄の保健所・関連団体へ確認してください)
  4. カウンセリングの流れ紹介
  5. 施術時間・持続期間の一般的な目安
  6. アイケアのポイント(一般的な情報として)
  7. 店内の施術ベッド・環境紹介
  8. モニター募集
  9. お客様の声(同意取得済み)
  10. 季節ごとのデザイン提案

エステ・リラクゼーション/整体向け(10案)

  1. 施術メニューの流れ・内容紹介
  2. 使用する化粧品・オイル等の紹介
  3. 施術者の資格・研修歴の紹介(整体・リラクゼーションは業態により必要資格が異なるため、あはき法等の適用可否は所轄窓口・専門家へ確認してください)
  4. カウンセリングシートの紹介
  5. 店内の施術室・リラックス空間の紹介
  6. 季節ごとのボディケア・肩こり等に関する一般的なセルフケア情報
  7. モニター募集
  8. お客様の声(同意取得済み)
  9. 施術時間・料金プランの紹介
  10. 定休日・予約状況の案内

重要な注意点:ビフォーアフター写真や「痩せる」「改善する」「治る」といった効果効能を断定する表現は、薬機法・景品表示法上の問題となり得るため使用を避け、事実に基づく表現(施術内容・使用商材等)にとどめることをおすすめします。判断に迷う表現は専門家(弁護士・行政書士等)に確認することをおすすめします 〔出典: 消費者庁 景品表示法 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/ (参照2026-06-29)〕。

投稿頻度とフォロワー0からの育て方

投稿頻度の目安

投稿頻度は「週2〜3回」を目安とする考え方が一般的に紹介されていますが、最適な頻度はプラットフォームのアルゴリズムやターゲット層によって変わるため、断定的な数値として捉えないようにしてください 。重要なのは、頻度そのものより「継続できるペースを設定すること」です。開業準備で忙しい時期に週7回投稿を目標にすると、途中で更新が止まり、かえって「活動していない店」という印象を与えかねません。

時短運用のコツ

  • ストック撮影:内装工事や商材紹介など、まとめて撮影できるものは一度にまとめて撮影し、数週間分のネタとしてストックしておく
  • 投稿テンプレート化:プロフィール文・ハッシュタグセット・投稿文の型を先に作っておき、都度ゼロから考えない
  • 予約投稿機能の活用:各SNSの予約投稿・下書き機能を使い、忙しい開業直前期でも自動投稿されるようにしておく
  • 1つのネタを複数投稿に分割:内装工事なら「解体」「下地」「仕上げ」と段階ごとに分けて投稿することで、少ない取材量で複数回分のネタになる

フォロワー数より見るべき指標

開業前は「フォロワー数」が気になりがちですが、実は開業後の来店予約に直結しやすい指標は別にあります。

指標見るべきか理由
フォロワー数参考程度に見た目の実績にはなるが、来店に直結するとは限らない
保存数重視すべき「後で見返したい」という関心の高さを示し、来店検討の温度感に近い
DM・問い合わせ数重視すべき実際の行動(予約検討・質問)につながっている直接的なシグナル
いいね数参考程度に反応の広がりは分かるが、必ずしも来店意欲を示すものではない
リーチ数・閲覧数参考程度に認知の広がりの目安にはなるが、行動には直結しにくい

フォロワー数はゼロからのスタートである以上、開業直前まで大きく伸びないことも珍しくありません。それよりも、「投稿に対してどれだけ保存されているか」「DMで質問や予約相談が来ているか」を定点観測することで、実際の集客効果に近い手応えを掴むことができます。

SNSだけで運用する場合の限界、情報を一本化する工夫

SNSは開業前の情報発信に有効ですが、いくつかの限界もあります。

  • プロフィール文の文字数制限があり、メニュー・料金・アクセス・予約方法をすべて書ききれない
  • Instagram・LINE・Googleビジネスプロフィールなど複数を運用すると、情報の更新が一部のSNSだけに偏り、内容にバラつきが出やすい
  • 「結局どこから予約すればいいのか」がフォロワーにとって分かりにくくなることがある

こうした課題に対しては、複数のリンクを1つのページにまとめるツールを使う方法もありますが、それとは別に、メニュー・料金・アクセス・予約導線をひとつのページに集約し、そこを唯一の入口とする方法もあります。たとえばVANNAはノーコードでホームページを作成でき、独自ドメインでの当日公開にも対応しているため、SNSの複数アカウントの情報を一本化する入口の選択肢の一つとして検討する余地があります(料金・機能の詳細は変更される可能性があるため、最新は公式サイトでご確認ください)。

プレオープン告知〜開業当日の動かし方

カウントダウン投稿

開業2週間前〜前日にかけて、「あと〇日」というカウントダウン投稿は期待感を高める効果的な手法として広く使われています。内装完成の様子、スタッフの意気込み、メニューの最終確定情報などを段階的に出していくと、フォロワーの関心を持続させやすくなります。

モニター募集を行う場合の注意点

プレオープン期間中に「モニター価格」「モニター募集」を行うサロンは少なくありませんが、次の点に留意が必要です。

  • モニター価格・割引の表示は、景品表示法上の有利誤認表示に該当しないよう、条件(人数限定・期間限定等)を明確に記載する
  • モニターに施術後の感想投稿を依頼する場合、投稿がステルスマーケティング(ステマ)規制の対象となる可能性があるため、「PR」「モニター投稿」である旨を明示することが望ましいとされています〔出典: 消費者庁 ステルスマーケティングに関する検討会報告書・景品表示法運用基準 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/ (参照2026-06-29)〕

これらの表示ルールの適用範囲や具体的な文言については、判断に迷う場合は専門家(弁護士等)に確認することをおすすめします 。

DM対応の限界

開業直後は、DMでの問い合わせ・予約相談が集中しやすい時期です。1件ずつ手作業で返信していると対応漏れや二重予約のリスクが生まれることもありますが、この記事では予約管理の仕組みそのものには深入りしません。DMでのやり取りが増えてきた段階で、予約導線の整理を検討することをおすすめします。

自宅サロンの場合の注意点

自宅の一室を店舗として開業する場合、SNSやGoogleビジネスプロフィールでの住所公開について悩むオーナーは少なくありません。

特定商取引法上、通信販売等に該当する取引を行う場合は事業者の住所等の表示義務が生じる場合がありますが、施術を主とするサロンがどこまでこの表示義務の対象となるかは取引形態によって異なるため、断定はできません。一般的な配慮運用としては、SNS上では詳細な番地までは公開せず、大まかなエリア(最寄駅・地域名程度)のみを記載し、正確な住所は予約確定後に個別に案内するという方法も取られています。ただし、この運用が特定商取引法上の表示義務や景品表示法・消費者契約法等との関係でどこまで許容されるかは、取引の形態(EC・通信販売の有無等)によって解釈が分かれる可能性があるため、専門家(弁護士・行政書士等)への確認をおすすめします 。

よくある失敗パターンと回避策

失敗パターン内容回避策
アカウントの複数乱立個人用・お試し用など複数アカウントを作り、どれが本アカウントか分からなくなる開業前に「本アカウント」を1つ決め、他は削除または非公開にする
フォロワー0のまま開業SNS着手が遅れ、開業日を迎えても投稿・フォロワーがほぼない状態この記事の3ヶ月前ロードマップに沿って早めに着手する
世界観の不統一投稿ごとに写真のトーン・文体がバラバラで、店のイメージが伝わらないプロフィール設計の段階で色味・トーンの方針を決めておく
保健所許可前の「営業中」誤認表現開業準備中に「営業中」「予約受付中」等、実際の許可・届出前に誤解を招く表現を投稿してしまう保健所への届出・許可の状況を確認したうえで表現を選ぶ。自治体により運用が異なるため所轄の保健所へ確認することをおすすめします

よくある質問(FAQ)

Q1. SNSは1つのアカウントだけで足りますか?

業種やリソースによりますが、最低限Instagramなど1つを丁寧に運用し、可能であればGoogleビジネスプロフィールも登録しておくことをおすすめします。無理に多数のSNSを同時運用するより、1〜2個を継続的に育てる方が効果的な場合が多いとされています 。

Q2. 個人アカウントと店舗アカウントは分けるべきですか?

一般的には分けることが推奨されます。個人の私生活の投稿と店舗の集客投稿が混在すると、フォロワーにとって情報が分かりにくくなり、プロフィールの予約導線設計もしづらくなるためです。ただし、オーナーの人柄を伝える投稿(経歴・想い等)は店舗アカウントの中でも十分に発信できます。

Q3. フォロワーが少ないまま開業日を迎えても大丈夫ですか?

フォロワー数が少ないこと自体が致命的というわけではありません。地域の検索・紹介・Googleビジネスプロフィール経由など、SNS以外の来店経路も存在します。ただし、この記事で紹介した3ヶ月前からのロードマップに沿って早めに着手すれば、開業日により多くの土台を用意できます。

Q4. 保健所の許可が下りる前にSNSで投稿してもいいですか?

内装工事の様子や開業予定の告知など、実際の営業を伴わない情報発信自体は問題にならないケースが多いですが、「営業中」「今すぐ予約受付」等、実際の許可・届出状況と矛盾する表現は誤認を招く可能性があります。業種・自治体によって許可・届出の要件や運用が異なるため、投稿内容に迷う場合は所轄の保健所へ確認することをおすすめします 。

Q5. SNSだけで開業できますか?ホームページは必要ですか?

SNSのみで集客を始めること自体は可能ですが、プロフィール欄の文字数制限や、複数SNSを運用した場合の情報の一本化という課題が生じやすくなります。前述のとおり、VANNAのようにノーコードで独自ドメインのホームページを当日公開できるサービスを使い、SNSの入口を一本化するという選択肢もあります。必須ではありませんが、情報を整理する手段の一つとして、開業準備の中盤以降に検討してみるとよいでしょう(料金・機能の詳細は変更される可能性があるため、最新は公式サイトでご確認ください)。

まとめ

サロン開業前のSNSアカウント運用は、「開業3ヶ月前」を目安に始めるのが無理のない進め方です。早すぎると息切れし、遅すぎるとフォロワー0のまま開業日を迎えることになります。

この記事で紹介した週次ロードマップ(3ヶ月前・2ヶ月前・1ヶ月前・2週間前・前日・当日・開業後1ヶ月)に沿って、アカウント設計チェックリストと業種別投稿ネタを活用しながら、無理のないペースで開業ストーリーを発信していってください。フォロワー数だけでなく、保存数やDM問い合わせ数といった「実際の関心の高さ」を示す指標にも目を向けることで、開業後の集客につながる手応えをより早く掴めるはずです。

SNS運用が軌道に乗り、複数のSNSやプロフィールの情報を一本化したいと感じたタイミングで、ノーコードのホームページ作成なども選択肢の一つとして検討してみてください。開業準備全体の流れについては、姉妹記事の「サロン開業ロードマップ完全ガイド」も参考にしてください。

サロン開業ロードマップ完全ガイド

*本記事には薬機法・景品表示法・美容師法・特定商取引法等に関する記述が含まれます。


以上が本記事の全文です。ファイルへの保存等が必要な場合はお知らせください。

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