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経営・数値・利益

サロンのLTV(顧客生涯価値)とは?計算式・目安と「新規/リピートどちらに投資すべきか」の判断軸

最終更新: 2026年6月29日

「新規にいくらまで広告をかけていいのか分からない」「割引クーポンをいつまで続けるべきか迷う」——その答えのものさしになるのがLTV(顧客生涯価値)です。

この記事は、サロン経営の数字全体を地図のように見渡すサロン経営の数字を見える化するの「LTVの章」だけを拡大した深掘り版です。LTVの定義や基本の計算式そのものはピラー記事009で扱っているため、本記事ではそこから一歩進めて、「計算の前提をどう置くか(失敗例と感度分析)」「平均でなくセグメント別・コホート別で見るとどう打ち手が変わるか」「LTV:CACと回収期間で新規とリピートのどちらに投資配分するか」という、意思決定に直結する3点に資源を集中します。

009(KPI全体の地図)と本記事(LTVだけを深掘りした拡大地図)の役割分担を示す棲み分け図
009(KPI全体の地図)と本記事(LTVだけを深掘りした拡大地図)の役割分担を示す棲み分け図

この記事の前提と注意:本記事の数値はすべて一例であり、特定の成果・回収を保証するものではありません。LTVの目安・業界平均・「LTV:CAC=3:1」などは諸説あり、出典の確認を前提とした一般論として扱います。公開日・最終更新日は記事に明示します。

この記事でわかること(40秒まとめ)

  • LTVは「1人のお客様が通い終わるまでに残してくれる利益の累計」。1回の売上では見えない価値です。
  • 投資判断には、売上ベースではなく粗利ベースで計算します。
  • 平均LTVより「セグメント別・コホート別」で見ると、打つべき手が変わります(本記事の主戦場その1)。
  • LTV:CACと回収期間(ペイバック)で、新規獲得とリピート維持のどちらに投資すべきかを切り分けます(主戦場その2)。
  • 正しい数字は、名寄せした顧客台帳と自動集計から生まれます。

この記事だけで得られるのは、「LTVとは何か」ではなく、「自店のLTVをどう前提を置いて出し、どこに投資を増やすかを自分で決められる状態」です。基本の定義と全体像はピラー009に、本記事は判断フレームに振り分けています。

サロンのLTV(顧客生涯価値)とは?「1回の売上」では見えない本当の価値

LTV(ライフタイムバリュー=顧客生涯価値)とは、1人のお客様が通い始めてから通い終わるまでに、お店へトータルで残してくれる利益の合計です。新規1回の客単価だけを見ていると、「初回はクーポンで赤字でも、その後3年通えば十分黒字」といった本当の価値が見えません。点(1回の売上)ではなく線(生涯の関係)で見る——これがLTVの発想です。

「点(1回の売上)」と「線(生涯価値)」の対比図
「点(1回の売上)」と「線(生涯価値)」の対比図

サロンがLTVと相性が良いのは、カット・カラー・ネイル・まつげ・フェイシャルなどが継続前提・高頻度で、口コミや紹介の波及もある業態だからです。1回の割引の損得だけで判断すると、本来は優良客になるはずのお客様を取り逃すことがあります。

なお、LTVは客単価・来店頻度・リピート率といった単発のKPIを束ねた「合計指標」です。それぞれの数え方や上げ方の各論はここでは深掘りせず、関連記事に送ります。

サロンのLTVの計算式は「前提の置き方」で決まる|失敗例と感度分析

LTVの基本式は、ピラー009で解説している通りシンプルです。

LTV ≒ 客単価 × 年間来店頻度 × 継続年数 × 粗利率

(基本式そのものの導出と最初のモデルケースはH2-3 LTVの基本を参照してください。本記事では式の暗記ではなく、「前提をどう置くと数字が信用できるか」に焦点を当てます。)

ここで初心者がつまずくのは式ではなく前提です。よくある失敗を3つ挙げます。

  • 売上ベースで掛けてしまう:投資判断には粗利率を掛けた利益ベースが必須です。売上7,000円のうち材料費・歩合などを除いた「お店に残る利益」で考えないと、広告にかけてよい上限を過大に見積もってしまいます。
  • 継続年数を勘で大きく置く:開業初期は実データがありません。仮置きでよいのですが、過大な年数を入れるとLTVが膨らみ、過剰な広告投資の口実になります。
  • 「式は1つ」と思い込む:売上ベース/粗利ベース、年あたり/月あたり、継続年数/継続率(残存率)など、同じ来店データから複数のLTVが出せます。どの前提で出した数字かを必ずメモしてください。リピート率の「計算式は1つでない」考え方はリピート率の平均・計算式に詳しく、本記事はその発想をLTVへ広げています。

データがないときの継続年数の置き方

実データが貯まる前は、「平均来店間隔 × 想定継続回数 ÷ 12」で継続年数をざっくり仮置きします。たとえば来店間隔が約2か月(年6回相当)で、想定継続回数を18回と置けば継続年数は3年です。データが貯まったら必ず実数に更新してください。割引率(将来の利益を現在価値に割り引く考え方)は、小規模サロンでは省略して構いません。ただし「省略している」と理解した上で省くのが大切です。

感度分析:前提を1割動かすとLTVはどれだけ動くか

前提が少しズレるだけで結論が変わる——これがLTVの怖さであり、感度分析が要る理由です。同じお客様でも、継続年数と粗利率の置き方でLTVは大きく振れます。

前提の置き方客単価年間頻度継続年数粗利率LTV(粗利ベース・一例)
控えめ(保守)6,500円4回2年75%約39,000円
標準6,500円5回3年78%約76,050円
強気6,500円6回4年80%約124,800円

同じ客単価でも、前提次第でLTVは約3倍に広がります。だからこそ「いくらまで広告に使えるか」を決めるときは、控えめ寄りの前提で出した値を基準にするのが安全です。

感度分析表(継続年数・粗利率・頻度を動かすとLTVがどう動くかのワークシート)
感度分析表(継続年数・粗利率・頻度を動かすとLTVがどう動くかのワークシート)

平均LTVで満足しない|セグメント別・コホート別で見ると打ち手が変わる

ここからが本記事の主戦場の1つです。多くの解説記事は「店全体の平均LTVの式」を出して終わりますが、平均には落とし穴があります。

「店全体の平均LTV」の落とし穴

平均LTVは、月に何度も通う少数の優良客と、初回きりの多数の一回客を1つの数字に潰してしまいます。平均が「まあまあ」でも、実態は「ごく一部の常連が支え、大半は1回で消えている」かもしれません。この状態では、平均だけ見ても打ち手を誤ります。

セグメント別LTV:誰の価値が高いかで打ち手が変わる

お客様を層で分けてLTVを見ると、投資すべき先が見えてきます。代表的な切り口は次の2つです。

  • 状態別:優良客/一般客/休眠予備軍に分け、どの層の継続が利益を支えているかを把握する。
  • 流入経路別:紹介で来たお客様と、割引クーポンで来たお客様では、その後の継続が大きく異なる傾向があると言われます。一般論として、紹介客はリピートにつながりやすく、強い割引で来た客はリピートしにくい場合がある、という見方です。

クーポン経由の新規がなぜ続きにくいかは1-5 ホットペッパーのクーポン客がリピートしない理由と対策に、紹介を増やす仕組みは紹介(MGM)を仕組み化するに送ります。

セグメント別LTV比較バー(紹介客/クーポン客/一般客)
セグメント別LTV比較バー(紹介客/クーポン客/一般客)

コホート別:来店月グループで「残存」を束で追う

コホートとは、「同じ月に初めて来店したお客様」をひとまとまり(グループ)にして、その後の継続を束で追う見方です。たとえば「1月に初来店したグループは、3か月後に何割が残っているか」を見ます。これを月ごとに並べると、どの時期から失客が増えるかを早期に発見できます。

ここで重要なのは役割分担です。コホートの「分母の取り方(初回来店月を分母に置く)」など数え方そのものはリピート率の平均・計算式が担います。本記事のコホートは「継続(残存)を月別グループで束ねて追い、失客の兆しを早く掴む」という用途に限定します。

一人サロンでも難しく考える必要はありません。簡易版として、ノートやスプレッドシートに「◯月初来店◯人 → 3か月後の再来◯人 → 6か月後◯人」と3点だけ記録すれば、残存の傾向はつかめます。

コホート残存カーブ図(来店月別グループの継続率推移)
コホート残存カーブ図(来店月別グループの継続率推移)

上位顧客が売上の大半を支えるという前提

多くのサロンでは、上位の一部の優良客が売上の大きな部分を支えています(いわゆるパレート的な偏り)。このため、投資の優先順位としては「優良客の継続を最優先で守る」ことが効きやすい、という判断につながります。

新規獲得とリピート維持、どちらに投資すべきか|LTVから逆算する判断軸

本記事のもう1つの主戦場です。タイトル後半の「新規/リピート投資判断」に正面から答えます。

CAC(顧客獲得コスト)とLTVから上限を逆算する

CAC(顧客獲得コスト)とは、新規1人を獲得するためにかかる費用です。広告費・クーポンの原資・撮影費などを、獲得できた新規人数で割って出します。CACの上限はLTVから逆算できます。

CAC上限 ≒ LTV(粗利ベース) × 許容比率(利益のうち再投資に回す割合)

この基本の逆算式と最初の数値例はピラー009で扱っています。本記事ではここから先、「比率」と「回収期間」で判断を具体化します。

LTV:CAC比という考え方

LTVがCACの何倍あるかを見るのがLTV:CAC比です。一般に「3:1(LTVがCACの3倍)が健全の目安」とされることがありますが、これは諸説あり・業態によって適正値が変わる一例です。回収を保証するものではありません。 大切なのは他店の目安を当てはめることではなく、自店のLTVとCACを実数で出し、その比率が時間とともに改善しているかを追うことです。

回収期間(ペイバック)で見る——零細キャッシュフローの実務視点

LTV:CAC比は「最終的に回収できるか」を見ますが、零細サロンでは「いつ回収できるか」も同じくらい重要です。これがピラー009にはない本記事独自の視点です。回収期間は次のように出します。

回収に必要な来店回数 ≒ CAC(新規1人の獲得費) ÷ 1来店あたりの粗利

具体例で見ます。1来店あたりの粗利が約5,000円(客単価6,500円 × 粗利率約77%)で、新規1人の獲得費CACが15,000円だったとします。

15,000円 ÷ 5,000円 = 3回

このお客様は3回目の来店で獲得費を回収でき、4回目以降が利益になります。生涯では黒字でも、回収まで何回(何か月)かかるかは手元資金に直接効きます。来店間隔が2か月なら回収まで約半年——その間の資金繰りに耐えられるか、という現実的な判断材料になります。

LTV:CACと回収期間の判断フローチャート
LTV:CACと回収期間の判断フローチャート

「新規に投資する局面」と「リピートに投資する局面」の切り分け

新規をいくら入れても失客で漏れていく状態を、本記事では「穴の空いたバケツ」と呼びます。判定の手順はこうです。

  1. 自店の粗利ベースLTVと、実際のCACを出す。
  2. LTV:CAC比と回収期間を照合する。
  3. もしLTV:CAC比が小さい・回収期間が長いなら、新規を増やす前に「バケツの穴(失客・低頻度)」をふさぐ=リピート維持への投資を優先する。
  4. 逆に、既存客の継続・頻度が安定していてLTV:CACに余裕があるなら、新規獲得への投資を増やす局面と判断できる。

一般に、新規獲得は既存客の維持よりコストがかかると言われます。 そのため、穴が空いている状態ではまず継続・頻度を上げる方が費用対効果が良いことが多い、という見方になります(同趣旨はピラー009でも触れていますが、本記事は上記のLTV:CACと回収期間という数値で切り分ける手順まで踏み込んでいます)。

「穴の空いたバケツ」図(新規を入れても失客で漏れる)
「穴の空いたバケツ」図(新規を入れても失客で漏れる)

サロンのWeb集客全体設計(CAC=広告にいくら使えるか)(P5) / → 083 広告で来た新規をリピートにつなげる仕組み

「LTVの平均・目安」を鵜呑みにできない理由と、自店レンジの出し方

「サロンのLTVの平均はいくら?」と検索する方は多いですが、ここは慎重さが要ります。

公開されている平均値や相場をそのまま自店に当てはめるのは危険です。理由は明確で、LTVは業種(美容室・ネイル・エステ・リラク)、客単価帯、来店周期、メニュー構成で大きく変わるからです。客単価3,000円・周期2か月の店と、客単価15,000円・周期1か月の店では、適正なLTVのレンジがまったく違います。だから本記事では特定の平均値・相場を断定しません。

その代わり、自店のLTVレンジを自分で出す手順を示します。

  1. 直近1年の客単価(売上÷客数)を出す。
  2. 来店間隔から年間来店頻度を出す(例:間隔2か月→年6回)。
  3. 粗利率を出す(材料費・歩合などを差し引いた利益割合)。
  4. 継続年数を、控えめ/標準/強気の3通りで置く(感度分析の表を使う)。
  5. 3通りのLTVを並べ、「控えめの値」を投資判断の基準、「標準〜強気」を伸びしろの上限として扱う。

他店の平均を1つ覚えるより、自店の数字で幅(レンジ)を持って捉える方が、はるかに実務に効きます。

定期・サブスク・回数券型サロンのLTV(エステ・リラク向け)

継続前提のメニューが中心のサロン(フェイシャル継続、痩身コース、月額制リラクなど)では、LTVの考え方が少し変わります。都度払いの「来店頻度×継続年数」ではなく、「月額単価×継続月数」や「回数券1冊の粗利×購入回数」で生涯価値を捉える方が実態に合います。継続課金は失客(解約)月を追うコホートと特に相性が良く、解約の兆候を早期に掴めれば打ち手が打てます。

なお回数券・前払い型のメニューは、資金決済法(前払式支払手段)に関わる論点があり、未使用分の扱いなどに注意が必要です。本記事では断定せず、導入・運用の詳細は専門記事に送ります。

回数券・サブスクの導入とオンライン販売

サロンのLTVを上げる4つのレバーと、優先順位の付け方

LTVを上げるレバーは、単価・頻度・継続・紹介の4つです。各レバーの具体的な施策は深掘り記事に譲り、本記事では「自店のどのレバーから手を付けるか」を決める判断材料を提供します。

  • レバー1 単価:押し売りではなく、悩みに合う提案で1回あたりの価値を上げる。詳細は7-2 客単価を上げる。
  • レバー2 頻度:次回予約・リマインド・周期管理で来店間隔を縮める。詳細は次回予約をその場で取るコツ
  • レバー3 継続:2回目の壁を越え、休眠を掘り起こして失客を防ぐ。詳細は2回目の壁 / リピート率を上げる仕組み
  • レバー4 紹介:紹介客はLTVが高くなりやすい一例。紹介を仕組み化する。詳細は紹介

どのレバーから着手するか(本記事固有の判断表)

4つを同時に回そうとすると更新が止まります。H2-3で出したセグメント別LTVの「一番弱い箇所」から着手するのが原則です。

自店の弱点(セグメント別LTVで判明)最初に回すレバー
一回客が多く2回目が来ていない継続(レバー3)=2回目の壁・休眠対策
来店間隔が長く頻度が低い頻度(レバー2)=次回予約・周期管理
客単価が低く利益が薄い単価(レバー1)=悩み提案
優良客はいるが新規の母数が細い紹介(レバー4)=MGMで優良客から増やす

弱点が複数あるときは、回収期間が短く資金繰りに早く効く施策(多くの場合は継続・頻度)から着手すると、投資の手応えを早く得られます。

LTV4レバーと該当施策のマッピング図
LTV4レバーと該当施策のマッピング図

LTVを「測れる状態」にする|名寄せした台帳と自動集計が前提

ここまでの判断は、すべて「正しい数字」があって初めて成り立ちます。問題は、その数字を集めること自体が手作業では難しい点です。

なぜエクセル・紙では「客別」LTVが追えないのか

店全体の売上集計ならエクセルでもできます。しかしLTVは「お客様1人ごと」の生涯価値です。ここに手作業の壁があります。

  • 名寄せの重複:同じお客様が「ヤマダ」「山田」「電話番号違い」で別人として登録され、来店履歴が分散する。
  • 転記ミス:来店のたびに手で記録すると、抜け漏れや入力ミスが積み上がる。
  • 更新の停止:忙しい時期に記録が止まり、データが穴だらけになる。

客「ごと」の頻度・継続・粗利を正確に追うのは、手集計では特に難しいのが実情です。台帳設計の基礎は顧客台帳の作り方に、エクセル・紙からの卒業手順はエクセル・紙台帳から卒業する移行手順に送ります。

予約・台帳・売上が一体だと、客別データが自動で貯まる

予約・顧客台帳・売上が1つにつながっていると、来店のたびに頻度や継続のデータが自動で台帳に貯まります。何が自動で、何が手入力かは正直に線引きしておくのが大切です。来店履歴・予約・売上の記録は自動で貯まりますが、過去データの初期登録や、メニュー原価などの設定は手入力が必要です。

正直にお伝えする注意点(E-E-A-T)

VANNAにも弱みがあります。誇張を避けるため先に開示します。

  • 既存データの自動移行はなし。CSVインポート、または手入力での取り込みが必要です。
  • サポートはメール中心で、電話サポートはありません。
  • SMSは非対応です(リマインドはメール)。
  • 申込時にクレジットカード登録が必要です。
  • 運営はプレオープン段階で、本記事の数値はすべて一例であり実測ではありません。

客別データを扱う責任

来店履歴や客別LTVの元データは個人情報です。取得目的の明示、安全管理措置、必要に応じた同意取得など、個人情報保護法に沿った運用がサロン側の責任になります〔出典: 個人情報保護委員会 ガイドライン(通則編) https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/ (参照2026-06-29)〕。また休眠メールなどの販促配信を行う場合は、特定電子メール法に基づくオプトイン取得・送信者表示・配信停止導線の整備が必要です〔出典: 総務省 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/m_mail.html (参照2026-06-29)〕。詳細はサロンの顧客情報を安全に管理する|個情法・同意取得に送ります。

自動集計 vs 手入力 対比表(売上/来店/客別データ)
自動集計 vs 手入力 対比表(売上/来店/客別データ)

既存顧客リストをCSVで一括移行する手順

会計ソフトではLTVが出せない理由

「会計ソフトを使っているのに、なぜLTVが分からないのか」という疑問は自然です。理由は、両者の目的が違うからです。

会計ソフトは税務・財務のための仕組みで、見るのは「お店全体のお金の出入り」です。一方LTVは「お客様1人ごとの価値」を見る、現場の見える化側の指標です。会計ソフトには「どのお客様が何回来て、いくら使ったか」という客別の来店データが入らないため、客別LTVは原理的に出せません。だから会計とは別に、予約・台帳側で客別データを貯める必要があります。

なお、データの持ち出し(CSVエクスポート)の仕様については本記事では断定しません。VANNAはCSVでの取り込み(インポート)に対応していますが、書き出し可否は最新の仕様でご確認ください。

VANNAでLTV・客別データを自動で見える化する

ここまでの痛点——「客別LTVは手集計で追えない」——への解決策として、VANNAの機能を事実ベースで紹介します。料金の詳細表や他社比較は本記事では扱わず、検討用のページに送ります。

予約・顧客台帳と連動して、客別の来店履歴やKPIが自動で貯まります。顧客台帳(基本)はProプランから、経営ダッシュボード・電子カルテ・休眠メールはMaxプラン以上での提供です〔出典: VANNA公式 https://at-vanna.com/featureshttps://at-vanna.com/pricing (参照2026-06-29)〕。経営ダッシュボードは売上・来店・リピートを集計します。ただし「客別LTVを自動で算出する」という機能名は本記事では断定せず、集計されたデータをもとにLTVを把握する用途、という表現にとどめます。

手数料については正確にお伝えします。VANNAの予約・ネット販売にかかる当社の仲介手数料は0円で、事前決済・ネット通販の売上は店のStripe口座へ直接入金されます〔出典: VANNA公式 https://at-vanna.com/pricing (参照2026-06-29)〕。ただし決済自体はStripe(決済代行)が処理するため、Stripe所定の決済手数料は店舗負担で別途かかります(カード決済の基本は1件3.6%)。料率は改定で変動するため、最新はStripe公式でご確認ください〔出典: Stripe公式 https://stripe.com/jp/pricing (参照2026-06-29)〕。最安・No.1などの最上級表現は使いません。

経営ダッシュボードのイメージ図
経営ダッシュボードのイメージ図

機能の存在をお伝えするにとどめ、料金プランの詳細・他社比較は次のページに送ります。

VANNAとは・料金プラン(Pro/Max/Max+)と使い方 / → 015 サロン予約システム比較(決定版) / → 013 VANNA vs ホットペッパー

よくある質問(FAQ)

Q. LTVは何で計算しますか? A. 「客単価 × 年間来店頻度 × 継続年数 × 粗利率」の粗利ベースが基本です(詳しくは本記事のH2-2と前提の置き方を参照)。これは一例で、成果を保証するものではありません。

Q. LTVとCACの「ちょうどいい比率」は? A. 「3:1(LTVがCACの3倍)」が目安とされることがありますが、これは諸説あり・業態で変わる一例です。 他店の数字より、自店のLTVとCACを実数で出して比率の推移を追うことをおすすめします。

Q. 平均LTVだけ見ていればいいですか? A. いいえ。平均は優良客と一回客を潰してしまうため、セグメント別・コホート別で見ないと打ち手を誤ります(H2-3参照)。

Q. データが少ない開業初期でもLTVは出せますか? A. 出せます。継続年数などを控えめに仮置きして始め、データが貯まったら実数に更新します。母数が小さいうちは平均だけでなく実数(個別の常連の動き)も併用してください。

Q. 新規とリピート、結局どちらを優先すべきですか? A. まず自店が「穴の空いたバケツ」状態かを、LTV:CAC比と回収期間で判定します。比率が低い・回収が遅いなら、新規より先に継続・頻度(リピート維持)への投資が効くことが多いです(H2-4参照)。

Q. 会計ソフトでLTVは出せますか? A. 出せません。会計ソフトは税務・財務用で客別の来店データを持たないため、客別LTVは現場の見える化側で測ります。VANNAは会計ソフトではなく、CSV書き出しの仕様は最新情報でご確認ください。

Q. 手数料は本当に0ですか? A. 予約・ネット販売にかかる当社の仲介手数料は0円です〔出典: VANNA公式 https://at-vanna.com/pricing (参照2026-06-29)〕。ただしStripe(決済代行)の決済手数料は店舗負担で別途かかります(カード決済の基本は1件3.6%)。料率は変動するため最新はStripe公式でご確認ください〔出典: Stripe公式 https://stripe.com/jp/pricing (参照2026-06-29)〕。

Q. 無料で始められますか?トライアルは終了後どうなりますか? A. 恒常的な無料プランはありませんが、無料トライアルがあります。プレオープン期間として2か月無料(2026年7月31日のお申し込みまで/以降のお申し込みは1か月無料・2026年6月29日時点)。申込時にクレジットカード登録が必要で、無料期間終了後は選択したプランの月額(¥3,300〜・税込)で自動更新されます。解約はStripeのカスタマーポータルからいつでも可能です(月途中解約の日割り返金はありません)。無料期間中に解約すれば料金はかかりません(無料トライアル中の解約は無料・最低契約期間なし)。

まとめ|LTVは「測って、どこに投資するか決める」ための数字

LTVは、知識として覚える数字ではなく、投資配分を決めるための道具です。最後に5ステップで整理します。

  1. 粗利ベースでLTVを出す。前提(継続年数・粗利率)は控えめに置き、感度分析で幅を持って捉える。
  2. 平均でなく、セグメント別・コホート別で見て、どの層が利益を支え、どこで失客しているかを掴む。
  3. LTV:CACと回収期間で「穴の空いたバケツ」かを判定し、新規獲得とリピート維持の投資配分を決める。
  4. 単価・頻度・継続・紹介の4レバーを、最も弱いセグメントから回す。
  5. 客別に測れる仕組みで自動化し、毎月続ける。

数字が正しくなければ、どんな判断も砂上の楼閣です。まずは「数字が自動で貯まり続ける仕組み」を選ぶところから始めるのが近道です。

本記事の数値はすべて一例で、実測・成果を保証するものではありません。運営はVANNA公式(運営者表示は特商法ページに記載)で、公開日・最終更新日を明示しています。実際の操作感は画面で確かめるのが確実です。VANNAは無料トライアル(プレオープン:2か月無料・2026年7月31日のお申し込みまで/以降は1か月無料/2026年6月29日時点)を用意しています。申込時にクレジットカード登録が必要で、無料期間終了後は月額¥3,300〜(税込)で自動更新されます。解約はStripeのカスタマーポータルからいつでも可能です(月途中解約の日割り返金はなし)。予約・販売手数料は0円ですが、決済代行Stripeの決済手数料は店舗負担で別途かかります。

サロン予約システム比較(決定版) / → 010 VANNAの始め方・無料トライアル / → 009 サロン経営の数字を見える化する

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